もうすぐ、
“彼”が亡くなってから一年が経ちます。


それなのに、
“彼”が何故自ら死を選んだのか、未だに解りません。



大学で出合い、
学科は違ったけれど、
不思議に惹かれあった“彼”と“ボク”。


彼の優しい物腰が、
熟慮された言い回しが、

とても好きでした。



こんなことなら、
ボクはもっといろいろなことを語れば良かったと思います。



ボクが今、抱えてる悩み、
内包している傷み、

それを打ち明けることが出来たなら、“彼”はなんて答えてくれるだろう?



社会人になって三年目、
未だかつてこんなに苦しんだ年はありませんでした。



この傷みは、
この苦しみは、

今、この瞬間だけでなく、
この先ずっとボクを苦しめていくだろう。



そう思った途端、
生きていくのが苦しくなりました。

全て億劫になりました。




何度も、
“彼”の側にひきずられそうになりました。





けれど、
ボクは踏み留まりました。



ボクには力「強い」仲間がいます。

自分と戦う「強さ」を教えてくれる人もいます。

新宿の雑踏の中、
自分だけにしか出来ない未来を紡ぐ「強さ」を見ました。





だから、僕は、
“彼”とは違う生き方を選びます。


“彼”とは異なる明日を生きます。