過ぎ去ってしまえば、

どんな辛い過去も懐かしい思い出に形を変える・・・


とはよく言ったものです。




先日、学生時代にやっていたアルバイト仲間と飲んできました。

あいにく体調がよくなく、

お酒が飲めなかったのは残念でした。




前の日記でも書きましたが、


もう随分昔のことになりますが、

俺たちは、コンサートスタッフのアルバイトで会場設営を主な仕事として働いていました。




モーニング娘。や

浜崎あゆみが全盛期だった頃、


横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナといったあちこちの

会場をかけずりまわっていました。




給料は決して高くなかったし、

ケガがつきものの危ない仕事だったけれど、



知り合えた仲間(男しかいなかった)は文句なしで最高でした。




どうにも大学の校風が合わなかった俺にとっては、

そこが青春の場だったし、

親友の多くもそこで知り合ったようなものです。



仕事を始めたてのころ、

300キロを超える重い荷物も、

何人かの(汗臭い)男と気持ちが揃えば、

持ち上がることに随分ビックリしたものです。



あの頃はあの頃でいろいろ人生に迷っていたような気がするけれど、

二十歳を過ぎても大人になりきれていなかった気がします。



最近、

ごく最近に、ようやく大人になることの意味が分かった気がします。



「大人になるということは、

自分の生き方を責任をもって決めることだ」と、


ようやく自分なりの答えを見つけることができました。




自分がどうやって生きていくかは勿論、

自分の言動には責任を持たなくてはいけないし、


人を傷つけるのなら、

それなりの覚悟と責任を持たなくてはいけない。



最近になって、そんな風に思うのです。



三十を手前にして、

俺たちの1年1年は重みが増してきました。



物事は、

楽しいことは2倍の歓喜を、

悲しいことは2倍の喪失感を伴っては過ぎ去っていきます。




俺の大事な知り合いがくれた本に、

こんな詩が載っていました。



『悲しいときや辛いときは、

 それがいつか終わるだろうなんて思えない



 だけど、

 雨のように、嵐のように

 それは必ず、いつか終わる



 消えないと思った痛みも

 いつの間にか消えてしまう


 月が満ちて、月が欠けるように

 潮が満ちて、潮が引くように



 心の色も変化する』





俺たちは、幾千もの悲しみや痛みを背負って生きています。

そんな悲しみや痛みに、

歯を食いしばって立ち向かっている仲間たちへ。




旧友の俺から、エールを送ります。