~もんたさんと刑事のやりとり~① ※もんたさんの本名は渡辺
「渡辺さん、渡辺さん、」
7月の暑い日の昼過ぎ、
家でテレビを見ていると
インターホンが鳴った。
家に人が来るなんてめったにない![]()
宗教か新聞の勧誘だろうと
無視していると、
ドアの外で自分の名前を呼んでいる。
ドアを開けると
半そでのワイシャツ姿の
40過ぎの男性が立っていた![]()
「八尾警察の竹中(仮名)と申します」
全く心当たりはない。
しかも八尾警察だなんて・・・
やはり何かの詐欺か![]()
「あんた ほんまに警察か?」
男性は警察手帳を見せた。
そこには写真と巡査部長の文字が![]()
それから約20分、
その刑事が言うことに仰天した![]()
八尾の介護施設で
兄が亡くなって、
身内がいないので
警察に連絡が入った。
調べたら
弟がいることが判明して、
やってきたのだ。
家のカギと通帳が
警察に保管されていると言う。
「すぐにでもカギと通帳をお渡ししたいのですが、渡辺さんご本人かどうか・・・」
「そんなん戸籍見てもうたらすぐわかりますやん」![]()
「それがその・・・」
刑事は言いにくそうに言った。
「イレギュラーなケースなのでDNA鑑定を・・・」
生れて始めてDNA鑑定を受けることになった![]()
続く・・・