兄弟なのにもんたさんとは
正反対の性格のおにいさんは、
ずっと1つの会社で
サラリーマンとして勤め上げ
退職金をもらって
厚生年金で生活をしていた。
生涯独身で実家で暮らしていたので、
それなりの貯蓄があることが予想できる
「相続人はボクしかいませんね、いくら遺産あるかわかれへんけど、まさかこんなことになるなんて・・・」
内心はうれしいのかも知れないけど、
複雑そうな顔をして言うもんたさん。
「で、もう遺産入ったんですか?」
「さあ、それがですねん」
もんたさんのおにいさんは、
八尾にある介護施設で亡くなった。
よほどもんたさんに
業を煮やしていたのか、
施設に入るとき
兄弟はいないと申告していたようで、
亡くなった時は親族不明として
施設が警察に連絡を入れたのだ。
連絡を受けた警察は
弟のもんたさんの
存在を調べたのである。
いくら生前断絶状態であったにしても、
戸籍上の弟であるもんたさんには
相続する権利はある
ところが、
なぜか相続は進んでいないようだ
続く・・・