「もっと脇を締めて」

 

「・・・・」

 

「あごが上がっている」

 

「・・・・」

 

「肩の力抜いて振れ」

 

「・・・・」

 

木につるしてある

タイヤめがけてバットを振る。

 

(なんでバットを振る練習をしなければならないの)

(なんで野球をやらなければならないの)

 

寝ても覚めても思っていたえー

 

父はゆにっとまねーじゃーのために

家の裏庭の木に

古いタイヤをくくりつけて、

バットを振る特訓場を作った。

 

「ちょっと外に出てバット振れ」

 

この言葉が

いつ出るかわからないので、

家に父がいるときは

いつも緊張していたショボーン

 

角刈りで眉が太く、

顔も似ていたので、

ゆにっとまねーじゃーの中では

『巨人の星』の星一徹とダブっていた。

 

余談だけど、

『巨人の星』で一徹が

ちゃぶ台返しをするシーンがある。

 

記憶にあるだけで、

父も3度食事中に

怒ってテーブルを

ひっくり返したことがあった。

 

まさにリアル星一徹だった。

 

ゆにっとまねーじゃーは今でこそ

高校野球を見るのが趣味

と言えるくらい野球が好きだけど、

この頃は人生の中で

一番野球がキライな時期だったショボーン

 

好きこそものの上手なれと

言う言葉があるように、

イヤイヤやっているのに

上達するはずがない。

 

「毎日少しづつでもバット振るんやぞ」

 

そう言われたけど、

結局一度も振らなかったキョロキョロ

 

続く・・・・

 

 

 

 

 

本日の体重77.6kg