ベンチに戻る足取りは重かった。

 

「おい、レフト!」

 

ベンチの椅子に座る前に

監督に呼ばれた。

 

名前ではなく守備位置名で、

 

「おまえ何やってんのや!」ムキー

 

グラブで頭を叩かれた

 

「気合い入れろ」プンプン

 

ケツバットまでされた。

 

今日は練習試合なので

父は来ていない。

監督も遠慮無く

怒ることが出来た。

 

「次から交代や」プンプン

 

次の回の守備から

4年生のたっくんに

交代させられた。

 

怒られたことや

周りのチームメートの目、

そんなことより

(もう守らなくてもいい)

ほっとした気持ちが

一番大きかった。

 

ゆにっとまねーじゃーと

交代したたっくんは、

水を得た魚のように活躍した。

 

レフト前に来たライナーを

ダイビングして捕ったり、

4年生とは思えないスイングで

2塁打を打ったりびっくり

 

ゆにっとまねーじゃーは

他人事のように見ていたキョロキョロ

 

ゆにっとまねーじゃーとは対照的な

たっくんの大活躍が

あったにもかかわらず、

試合は負けてしまった。

 

この試合がきっかけで、

次の試合から

ゆにっとまねーじゃーは

レフトからライトに、

そしてたっくんが

レフトを守ることになった。

 

レフトで8番だったのが、

次の試合からライトで8番、

ライパチになってしまったガーン

 

今まで以上に

練習に行く足が重くなった。

 

続く・・・・

 

 

 

 

本日の体重77.5kg