認定要件
次の1、2及び3のいずれの要件も満たす対象疾病は、労働基準法施行規則別表第1の2第9号に該当する業務上の疾病として取り扱う。
1 対象疾病を発病していること。

2 対象疾病の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること。

3 業務以外の心理的負荷及び個体側要因により対象疾病を発病したとは認められないこと。

また、要件を満たす対象疾病に併発した疾病については、対象疾病に付随する疾病として認められるか否かを個別に判断し、これが認められる場合には当該対象疾病と一体のものとして、労働基準法施行規則別表第1の2第9号に該当する業務上の疾病として取り扱う。

認定要件は、ストレス-脆弱性理論が基本的な考え方となります。

これは、同じストレスでも受け取る人の身体的、精神的な個体差によって症状の発現が異なるためです。

そのため、業務起因性を判断する要件として、

・発症のおおむね6ヶ月の間に業務による強い心理的負荷があったか

・職種、立場、職責、年齢、経験などが似通っている労働者は一般的にどう受け止めるか

について評価されます。

「業務による強い心理的負荷」については、「業務による心理的負荷評価表」によって、「強」、「中」、「弱」の3段階に区別されています。


また、長時間労働は、心身の疲弊、消耗につながることから、時間外労働時間数も指標となっています。

具体的には、

①極度の長時間労働… 発病直前の1か月におおむね160時間を超えるような、又はこれに満たない期間にこれと同程度の(例えば3週間におおむね120時間以上の)時間外労働を行った(休憩時間は少ないが手待時間が多い場合等、労働密度が特に低い場合を除く)場合、「強」

②長時間労働を「出来事」として評価…1か月に80時間以上の時間外労働を行ったという「出来事」は、「中」の評価となる。

・ 発病直前の連続した2か月間に、1月当たりおおむね120時間以上の時間外労働を行

い、その業務内容が通常その程度の労働時間を要するものであった場合、「強」

・ 発病直前の連続した3か月間に、1月当たりおおむね100時間以上の時間外労働を行

い、その業務内容が通常その程度の労働時間を要するものであった場合、「強」

※なお、他の出来事がある場合には、時間外労働の状況は下記③による総合評価において評価されることから、原則として項目16では評価しない。ただし、項目16で「強」と判断できる場合には、他に出来事が存在しても、この項目でも評価し、全体評価を「強」とする。

③恒常的長時間労働が認められる場合の総合評価

出来事に対処するために生じた長時間労働は、心身の疲労を増加させ、ストレス対応能力を低下させる要因となることや、長時間労働が続く中で発生した出来事の心理的負荷はより強くなることから、出来事自体の心理的負荷と恒常的な長時間労働(月100時間程度となる時間外労働)を関連させて総合評価を行う。

具体的には、「中」程度と判断される出来事の後に恒常的な長時間労働が認められる場合等には、心理的負荷の総合評価を「強」とする。

なお、出来事の前の恒常的な長時間労働の評価期間は、発病前おおむね6か月の間とする。

と定められています。