2項 前項第三号の通勤とは、労働者が、就業に関し、次に掲げる移動を、合理的な経路及び方法により行うことをいい、業務の性質を有するものを除くものとする。
一 住居と就業の場所との間の往復
二 厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動三 第一号に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る。)
労働者の通勤時の補償については、労働基準法では定めがありません。
よって、保険給付の呼び名も違っています。
業務災害に対する保険給付については、「補償」という言葉がつきます。
通勤災害に対する保険給付については、「補償」という言葉はつきません。
○厚生労働省令で定める就業の場所
労災保険法第7条第2項第2号の厚生労働省令で定める就業の場所は、労災保険法施行規則第6条において次のように定められています。
1 法第3条第1項の適用事業及び整備法第5条第1項の規定により労災保険に係る保険関係が成立している同項の労災保険暫定任意適用事業に係る就業の場所
2 法第34条第1項第1号、第35条第1項第3号又は第36条第1項第1号の規定により労働者とみなされる者(第46条の22の2に規定する者を除く。)に係る就業の場所
3 その他前2号に類する就業の場所
これは、労働者として働いている場所、という意味になります。
よって、もちろん使用者や事業主は通勤の際に事故等に遭っても適用されないことになります。
○第一号に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る。)
労災保険法第7条第2項第3号の厚生労働省令で定める要件は、労災保険法施行規則第7条において次のように定められています。
法第7条第2項第3号の厚生労働省令で定める要件は、同号に規定する移動が、次の各号のいずれかに該当する労働者により行われるものであることとする。
1 転任に伴い、当該転任の直前の住居と就業の場所との間を日々往復することが当該往復の距離等を考慮して困難となったため住居を移転した労働者であって、次のいずれかに掲げるやむを得ない事情により、当該転任の直前の住居に居住している配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)と別居することとなったもの
イ 配偶者が、要介護状態(負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、二週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態をいう。以下同じ。)にある労働者又は配偶者の父母又は同居の親族を介護すること。
ロ 配偶者が、学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校、同法第82条の2に規定する専修学校若しくは同法第83条第1項に規定する各種学校(以下「学校等」という。)に在学し、又は職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号)第15条の6第3項に規定する公共職業能力開発施設の行う職業訓練(職業能力開発総合大学校において行われるものを含む。以下「職業訓練」という。)を受けている同居の子(18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子に限る。)を養育すること。
ハ 配偶者が、引き続き就業すること。
ニ 配偶者が、労働者又は配偶者の所有に係る住宅を管理するため、引き続き当該住宅に居住すること。
ホ その他配偶者が労働者と同居できないと認められるイからニまでに類する事情
2 転任に伴い、当該転任の直前の住居と就業の場所との間を日々往復することが当該往復の距離等を考慮して困難となったため住居を移転した労働者であって、次のいずれかに掲げるやむを得ない事情により、当該転任の直前の住居に居住している子と別居することとなったもの(配偶者がないものに限る。)
イ 当該子が要介護状態にあり、引き続き当該転任の直前まで日常生活を営んでいた地域において介護を受けなければならないこと。
ロ 当該子(18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子に限る。)が学校等に在学し、又は職業訓練を受けていること。
ハ その他当該子が労働者と同居できないと認められるイ又はロに類する事情
3 転任に伴い、当該転任の直前の住居から就業の場所との間を日々往復することが当該往復の距離等を考慮して困難となったため住居を移転した労働者であって、次のいずれかに掲げるやむを得ない事情により、当該転任の直前の住居に居住している当該労働者の父母又は親族(要介護状態にあり、かつ、当該労働者が介護していた父母又は親族に限る。)と別居することとなったもの(配偶者及び子がないものに限る。)
イ 当該父母又は親族が、引き続き当該転任の直前まで日常生活を営んでいた地域において介護を受けなければならないこと。
ロ 当該父母又は親族が労働者と同居できないと認められるイに類する事情
4 その他前3号に類する労働者
転任に伴い、家族と住居を別にする場合、二つの家を住居とみなされるためには、このように細かく規定が置かれています。
例えば、家族の介護であったり、子供の学校であったり、やむを得ない事情がある場合に限り認められています。
ただ、転任に伴い別居となる場合、ほとんどの場合がこれらのケースに当てはまるのではないでしょうか。
ぜひ、参考にしてください。