亡き父が

書斎みたいに使っていた

6畳間を

片付けていたら、


ぼろぼろになった

うっすい箱が。


中身は空のようでした。


破いて燃えるゴミの

袋に入れようと

蓋を開けたところ


蓋の裏に

母の字が…


母の日には

必ず贈り物を

してきた私。


父が事務的な郵便物を

送ってくる中に

母の

お礼の手紙が

毎年同封されていました。



どういうわけで

この年は

ここに書いたのか?


なぜ私に届かなかったのか?


いろいろ想像は

出来ますが、

どちらにせよ

この母のメッセージは

初めて見たものです。


今まで折にふれ

母から

励ましの手紙

お礼の手紙を

もらってきた私です。


そして

亡くなって6年経った今も

私への母の思いが

ここにありました。





一卵性母娘と

呼ばれるほど

仲が良かった

母と私。



いつの世もいつの世も

親子になろうね。

と、約束した母と私です。





蓋はゴミ袋には

入れず、

もちろん保管しました。



お母さん、ありがとう。