大学入学の直前、大阪に引っ越して一人暮らしを始めたばかりの頃、驚愕の出来事があった。
大阪でのひとり暮らしを無事にスタートさせたものの、入学式まではまだ数日あり何となく暇になった俺は高校時代の友人で同じく大阪の別の大学に入学予定の友達と二人で飯を食いに行く事にした。
二人とも田舎から出てきたばかりで、大阪に詳しくないもんだから私は待ち合わせ場所に大阪梅田にあるHEPというデパートの前を指定した。(HEP=Hankyu Entertament Parkの略だということを皆さんがご存知であるかご存知でないか、私はご存知ではない。)
まるで初デートのカップルが選びそうな待ち合わせ場所だが、当時は本当に大阪のことが良くわかってなかったので、屋上にデッカイ観覧車があって目立ちまくっているこのビルならお互いわかるだろうと考えたわけだ。
当時、俺は梅田駅と大阪駅の関係についてもわかっていなかったし、JR、地下鉄、私鉄の切符の仕組みも完全に理解していなかった。
乗り換え時に切符を新たに買わなければならない時と、そのままの切符でいける時の違いが良くわからなかったのだ。
JRの路線間の乗り換えならそのままでいけるけど、電鉄会社が変わると切符が変わるという単純な仕組み。ものすごく簡単な仕組み。
しかし、一つだけ言い訳するなら俺の最寄り駅の「天神橋筋六丁目」駅は阪急と地下鉄が相互乗り入れをしているので、阪急線で買った切符でそのまま同じ車両のまま地下鉄の駅で降りることが可能なのであり(当然、切符は初乗り運賃が上乗せされるが)そのところの事情を理解するのにこれまた時間がかかり、ますますコンフュージョンな状態に。。
話を先に進めよう。
待ち合わせ場所に先に到着した俺は、HEPの正面玄関からすごしナビオ側に寄ったところで友人を待っていた。
しかし、友人からは「ちょっと遅れる。道に迷っている。」とのメール着信。
まぁ、仕方がない。
お互いにド田舎からこんなジャングルのようなところに放り出された訳だ、道に迷って当然だろ。
ということで、俺は平然と友人を待っていた。
待っていた。。
すると、
「すみません。」
ん?
「あのーすみません。待ち合わせですか?」
んん??
(女性の声で明らかに俺に話しかけてきている。。大阪にまだ女性の知り合いはゼロに等しい。これが噂に聞く逆ナンパというやつか??)
と思い「はい!」
と振り返ったそこにいた人を見て俺は驚いた。

白装束の女性が二人。
俺「・・・・・。。」
唖然とする俺に白装束のうちの一人が話し出す。
白装束1
「あの、、私たちは気の修行をしておりまして、今その修行の成果を皆様に体験していただいております。」
俺「はぁ・・・。」
白装束2「修行の成果を体験していただけますでしょうか??」
俺(え?俺?体験するの?しちゃうの??)
戸惑いに戸惑いまくる俺にも関わらず、どうやら俺は修行の成果を体験する方向に話が進んでいるらしい。
そうこうするうちに色装束1から指示が与えられる。
白装束1「では今そこで前屈していただけますか?」
ここで!?ここで前屈しちゃうわけ??
俺「はぁ。」
ここまできたら仕方がない。言われるとおりに前屈をしてみた。
白装束2「限界ですか?限界まで前屈してください!そこまでですか!?そこが限界ですか?」
俺「あぃ、ゲンガイでふ(はい、限界です。)」
白装束2「今の指先の場所を覚えておいてください。」
すると白装束1&2が何やら相談をはじめた。
白装束1&2「どうする?エンカクでいく?エンカクにする??」
エンカクって何やねん!!
白装束1「では今から貴方に気を送ります。」
好きにしてくれ。
すると3メートルほど離れたところから白装束1&2が俺へ手をかざして気をおくりだした。
「エンカク」とは遠隔で気を送ることだということをこの時俺は理解した。
(3分ほど経過)
白装束1「はぁ、はぁ・・・・、はい、今確かに貴方に気をおくりました。」
(遠隔は相当、エネルギーを消費するらしい)
白装束2「はぁ、はぁ・・・ではもう一度前屈してみてください。」
俺「あ、はい・・・」
もう一度、前屈をしてみた。
白装束1「どうですか!?さっきに比べて伸びましたか!?伸びましたよね!?」
(え、全く変わってないんだけど。。しかも、そうならそうって言っとけよ!こういう展開ってわかってたら一回目の前屈の時にちょっと浅めに前屈するというサービスもできたのに。一回目に限界までやってしまったじゃねーか!!!)
俺「あ、ちょっと、少しだけ、何だか伸びたきがします。」
白装束1&2
「よかったです!!!!」
(いや、よかったですじゃねえよ)
そして白装束は何やら怪しいパンフレットを私に渡しどこかへと去っていった。
都会って怖いな。と思った18歳の春の出来事。
END.























