先生から、薬が飲まない日が来るかもしれないと聞いて驚いたが、

この病名を告げられて一番驚ろいたことは、ダンナがそんな病気になったこと。

二番目は、薬を飲んでさえいれば、今まで通りの生活がおくれること。

(病名から負のイメージしか持てなかったため)

そして次に驚いたのは薬の値段だった。

スプリセルのお値段は1錠1万円くらい。

ダンナは1日2錠飲むので1日2万円。

単純に考えても1ヶ月60万円かかるのだ。

もちろん高額医療制度は申請するし、健保で高額療養費は支給されるが、

毎月一定額は支払わなければならない。

 

ダンナの会社は社員に優しい。

病気だからとすぐに切られること考えにくい。

派遣社員の私にも、すぐさま在宅勤務の許可してくださった。

ましてや4月の緊急事態宣言の時は、

「この時期に正社員以外の従業員も雇用契約を終了をしないように」

とのお達しが出て、派遣社員たちはありがたやありがたや~と感謝した。

 

しかしコロナのせいで今までの常識が常識で失くなった現在、

WITHコロナという生活が始まり、今後思いもよらぬことが起こるかもしれない。

そう思うと今までのように仕事が続けられることが当たり前ではなくなるかもしれない。

考えたくはないが、治療薬があっても飲めない状態が来るかもしれない。

だから1日2万円の薬に頼らなくても良いことは精神的にも経済的にも明るい未来なのだ。

 

そんな高価な薬を飲み副作用が出るダンナ。

入院中、今日は具合はどう?と聞いても、具合が悪いとは言わない。

たぶんあまり優れない時は「普通」。

普通でないときは、熱がちょっとある、ちょっと気持ち悪い。

心配かけまいと、ちょっとがつくくらいで本当のことは言わない。

なのでやっぱり顔を見て様態をうかがえないのは心配しかない。

 

うちの親はちょいちょい入院をしているので、身内も面会ができないことを話すと、

どんなに気丈であっても入院していると心弱くなるからそれではさぞ辛いだろうと、

ダンナのことを心配していた。

退院後、二日目と三日目の夜までが一番辛かったなど聞くと、なんだか申し訳なくなった。

 

現在治療中で入院されてる方や、そのご家族の方の気持ちを思うと、

先が見えないこの世の中は不安だろうと思う。

一人で不安を抱えながら闘病されてる方はさぞ心細いだろうなと思う。

 

そして医療従事者の方々はそのことまでも一身に引き受け、

本当に大変なお仕事だと感謝するばかりだ。

 

副作用で湿疹が出始めたダンナに、ある看護師さんが

「副作用が出るってことはある意味薬が効いてるってことだから、

 悪いことばかりじゃないんですよ!!」 

と励ましてくれたそうだ。

 

ある時は、発売されたばかりのマックの新メニューを食べた感想を細かく話してくれたらしい。

ダンナのような食いしん坊には、早く退院したいぞ!と意気込むには最高な薬だw

私なんかには思いもつかない患者に見合ったケアである。

 

奇しくもダンナが人間ドックに行く一週間前の5月29日

会社の上空をブルーインパルスが飛んだ。

 

今更ながらブルーインパルスを見上げてほほ笑む医療従事者の方々の姿を思い出すと、

胸が熱くなる。

 

感謝ばかりである。

 

小さいですがお納めくださいw