人間ドックから1週間後、入院の説明を受ける。

ドラマでは人間ドックで引っかかった主人公はすぐ病名を告げられ、その顔にはちびまる子ちゃんみたいな

斜線が入ると次のシーンではもうベットに横たわっていたりするもんだから、

入院まで検査をしながらこんなに待つとは思いもよらなかった。

 

では来週と病院を出て必要なものを買って帰るが、パジャマもレンタルなので準備するものがない。

そして新型コロナウイルスのため面会は禁止。

洗濯物など衣服の受け渡しだけ13:00~17:00の間にできるが、それ以外は身内であってもNG。

というわけで私の出る幕はあまりないようだ。

 

さて、ダンナの両親に息子の病気をどう話すかだが、ダンナの家族はうちとは比にならないほど仲が良い。

なので、白血病なんて聞いたらお母さんが倒れちゃうんじゃないかと思うと、どう切り出すか、悩みに悩んだ。

 

お試しじゃないが先にうちの両親に話すと、当たり前だがそりゃ驚いていた。

私と両親は20年ほど連絡も取らず離れて暮らしていたので、結婚してからは年に一度は

実家に顔を出すようになった娘の変化はダンナのおかげと、父親は特に感謝をしている。

そのダンナの病気に相当驚いて心配していた。

そうだよね…そうなるよね…

 

浅知恵で、ダンナのご両親に私が内緒でジャブ程度に軽く情報を伝えておき、

後からダンナが連絡すればダンナへの質問も少なくお互い負担も軽くならないかな?

と考えてみたが、何はともあれ一番先にお義母さんに話すのはショックが大きすぎるので避けたいが、

私がお義父さんとこっそり連絡を取る術がないので、この作戦はボツ。

 

あれこれ考えても結局はダンナからお父さんに連絡するという、至極当たり前な方法になった。

ダンナも両親のことを考えると言葉に迷っていたが、さて、と深呼吸して電話をする。

お父さんに直接電話することはほぼ無いので、多少は心構えにでもなれば・・・と祈りつつ。

 

電話口では終始、白血病といっても慢性で今は良い薬があるから心配はいらないよ!

を繰り返し、入院することを伝えていた。

お義母さんへはお義父さんから話してもらうことで電話を切ったようだった。

聞かずともお義父さんの動揺は分かった。

お疲れダンナよ…

でもこの事が気がかりだったので、終わったことにほっと一安心。

 

すると私の携帯が鳴って、みるとお義母さんからだった。

なにか気に障ったかな?と、電話に出ると、

「びっくりしちゃったけど、でも、聞けばよい薬もあるらしいし、ま、ね…」

と、動揺している感じもあるけど、明るく話してくれた。

 

そして電話をくれたのは、嫁の私のことを気にかけてのことだった。

ムギちゃんもいるし、困ったことあったら何でも相談してね、と。

お義母さん大丈夫ですか?と聞くと、

「実はこういうの、お父さんのほうが心配症でダメなの。」

と小声で教えてくれた。笑ってるし…

やっぱり女のほうが度胸あるのよね~~

ありゃりゃ。お義母さん倒れちゃうかといろいろ考えたんだけど、お義母さんに話したほうよかったかな。

と言ったら、

でもこういう重要なことは先にお父さんい話してもらって良かったです。

とのお言葉をいただきました。

なんて優しいのだ…

そして私たちの浅知恵より、年配者の心配りだなぁ、と感謝です。

 

コロナのせいで私たちの誕生日もGWに予定していたBBQも、母の日も会えなかったので、

入院前に一度行くことを約束して電話を切った。

そしてその日はお姉さんもきて、みんなの顔を見て話しをして、

みんなも息子の顔を見て直接話を聞いて安心してくれたようで、この機会をもって入院できて良かったなと思った。

 

しかしそう思ったのも束の間…今後グイグイ来るのです…

そんなことではみんなの心配は解消されるはずもなく、会社もうちの親も…

ある意味コロナ恐るべし…

 

私の癒しは当分ムギだけなのである~