『約束の宇宙(そら)

Proxima

 

2019年 フランス [107分]

監督:アリス・ウィンクール

製作:イザベル・マドレーヌ/エミリー・ティスネ

脚本アリス・ウィンクール/ジャン=ステファヌ・ブロン

撮影:ジョルジュ・ルシャプトワ

美術:フロリアン・サンソン

衣装:パスカリーヌ・シャバンヌ

編集:ジュリアン・ラシュレー

音楽:坂本龍一

キャスト:エバ・グリーン/ゼリー・ブーラン=レメル/マット・ディロン/ラース・アイディンガー/サンドラ・フラー/アレクセイ・ファティーフ 他

[解説]

「007 カジノ・ロワイヤル」「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」のエバ・グリーンが主演を務め、シングルマザーの宇宙飛行士と幼い娘の愛と絆を描いたドラマ。欧州宇宙機関(ESA)で日々訓練に励むフランス人宇宙飛行士サラ。物理学者の夫と離婚し7歳の娘ステラと2人で暮らす彼女は、「Proxima(プロキシマ)」と名付けられたミッションのクルーに選ばれる。長年の夢が実現し喜ぶサラだったが、宇宙へ旅立てば娘と約1年もの間、離れ離れになってしまう。過酷な訓練の合間に、サラはステラと「打ち上げ前に一緒にロケットを見る」という約束を交わすが……。共演に「クラッシュ」のマット・ディロン、「ありがとう、トニ・エルドマン」のサンドラ・フラー。「博士と私の危険な関係」のアリス・ウィンクールが監督/脚本を手がけ、坂本龍一が音楽を担当。(eiga.com)

 

 巻末にこの主人公たちに似た境遇の、娘のいるシングルマザー・アストロノートの実名と写真が示されるように、宇宙への憧れを持ち続ける女性宇宙飛行士たちへ捧げられた物語です。

 

 母娘の情感がメインですので、しっとりと史実のいいとこ採りを入れたドキュメンタリー・ドラマ風の感動作と思えばいいでしょうか。

 押しも押されもしない美女エヴァ・グリーンのシングルマザーサラ・ロローと微妙な年頃の一人娘ステラ(ゼリー・ブーラン=レメル)の家族愛と言いますか、仕事のプロと家庭人としての母親など、、なにもアストロノート限定のような状況でもないのかな。普遍的な内容と捉えても構わないでしょうか。

 絵的には、欧州宇宙機関(ESA)の協力により、ドイツ/ロシア/カザフスタンの関連施設でロケされたという壮大な発射基地や訓練施設がリアルさに華を添えています。

 

●登場人物

サラ・ロロー♀:子持ちアストロノート

ステラ・アッカーマン・ロロー♀:溺愛

マイク・シャノン♂:同僚/プロジェクトリーダー

トアス・アッカーマン♂:元夫

ウェンディ・ハウアー♀:ステラを見守る地上職員

 
 悩ましさという切り取りかただとサラの孤独感の方が強めで、ステラの方は意外とあっさり素直にママの憧れの世界を認めているからこその反応。
 ただいよいよ出発が迫る中、隔離という重大で基本的な規則を(敢えて?)破ってしまうサラさん。。え?いいのw
 そこんとこ不満が聞こえそうです。甘えんなよ。女流監督アリス・ウィンクールならではの視線とシナリオでしたw
 
 娘のステラ役(ゼリー・ブーラン=レメル)の存在感と演技は、なかなか自然でした。