『フォーエバー・パージ』

The Forever Purge

 

2021年 アメリカ [103分]
監督:エベラルド・ゴウト

製作:ジェイソン・ブラム/マイケル・ベイ/アンドリュー・フォーム/ブラッド・フラー/ジェームズ・デモナコ/セバスチャン・K・ルメルシエ

製作総指揮:エベラルド・ゴウト/ジャネット・ボルトゥルノ

脚本:ジェームズ・デモナコ

キャスト:アナ・デ・ラ・レゲラ/テノッチ・ウエルタ/ジョシュ・ルーカス/キャシディ・フリーマン/レベン・ランビン/アレハンドロ・エッダ/ウィル・パットン 他

[解説]

「トランスフォーマー」のマイケル・ベイ&「パラノーマル・アクティビティ」のジェイソン・ブラム製作による人気スリラー「パージ」シリーズの第5作。アメリカ政府は深刻化する移民増加問題の対策として、1年に一晩だけ殺人を含む全ての犯罪が合法化される法律「パージ」を発令する。しかしパージに乗じて人種差別主義の過激派組織が暴走を始め、終わりのない「無限パージ」へと突入してしまう。メキシコ政府は無法地帯と化したアメリカを援助するため、6時間だけ国境を解放すると宣言。メキシコ移民の夫婦アデラとホアンは雇用主一家と共に国境を目指すが、道中で過激派の一団に遭遇してしまう。アデラを「ナチョ・リブレ 覆面の神様」のアナ・デ・ラ・レゲラ、ホアンを「闇の列車、光の旅」のテノッチ・ウエルタが演じた。(eiga.com) 

 

 このシリーズは時々ランダムに観てますが『パージ:大統領令』『パージ:エクスペリメント』のレビュー書いてました。

 世界観が極端なので、元気なときなら観ても平気だろうけれど、現実社会の潜在的暴力欲求の顕れと理解することも出来るのかと思います。

 多民族で無理矢理同居しているごった煮のような国では、人種差別だのヘイトだの、差別している側の無意識が厳然と存在するうえ、アメリカは区別が顕著ですし、表立ってレイシストを隠そうともしない"主義者"が妙な結社を作って、他者を排除したがります。

 嫌なものは嫌と開き直るのは、逃げですから(なるべく)存在する他者を、「ああ、居るな」と認めてあげたいもんですw

 

●登場人物

アデラ♀:不法入国者

ホアン♂:不法入国者

ディラン♂:ホアンを雇った牧場主

カーク♂:牧場の同僚

TT♂:牧場の同僚

ケイレヴ♂:ディランの父親

ハーパー♀:ディランの妹/身重

ダリウス♂:精肉業者のボス

”ダディ”♂:襲撃者を指揮する男

"マザー"♀:そのガールフレンド

キャシー♀:ハーパーの妹

チアゴ♂:不法入国を指揮する男

 

 このシリーズの今までの作品ではタイムリミットがあり、時間限定でパージが段落していました。ルールが一応有りはしました。ところが映画の前段であっさりパージが時間切れ終了して翌朝からの混沌に強制的に物語が進みますw

 

 さて「永遠のパージ」と叫びつつ、歯止めの効かなくなった乱暴者たちから、辛がら逃れるお話ですが、考え得るさまざまなキャラが主人公たちに襲い掛かり、闘うことになり傷つけ合う人類の本性を垣間見るって言う映画です。

 

 結局最後に自分を守るのは社会や制度ではなく、闘う自分ということなのかなと、この極端設定のバイオレンス・ファンタジーに薔薇の一輪でも捧げようかなw