『ザ・ダンサー』

La danseuse

 

2016年 フランス/ベルギー [108分]
監督:ステファニー・ディ・ジュースト

製作:アラン・アタル

脚本:ステファニー・ディ・ジュースト/サラ・ティボー/トーマス・ビデガン

撮影:ブノワ・デビエ

美術:カルロス・コンティ

衣装:アナイス・ロマン

編集:ジェラルディーヌ・マンジェーノ

音楽:ピエール・メルテンス/トマ・デジョンケール/エリック・シュバリエ

キャスト:ソーコ/ギャスパーウリエル/リリーローズデップ/メラニーティエリー/フランソワダミアン/ルイ=ドドゥランクザン/アマンダプラマー/ドゥニメノーシェ 他

 

[解説]

モダンダンスの先駆者として19世紀末のヨーロッパで一世を風靡したロイ・フラーの物語を、ミュージシャンで女優のソーコ主演で映画化。フラーのライバルとなるダンサーのイサドラ・ダンカン役で、ジョニー・デップとバネッサ・パラディの娘として知られるリリー=ローズ・デップが共演。女性のダンスが卑しいとされた時代に、バレエの殿堂であるパリ・オペラ座で踊るという夢をかなえるためアメリカからフランスへと渡ってきたロイ・フラーが、ドレスや光、鏡などを用いて新たなダンスを創作し、自らの信念と夢のために奮闘する姿を描いた。監督は、写真家としても活躍するステファニー・ディ・ジュースト。(eiga.com)

 

 ポンコツZ級の口直しとして、丁寧に描かれたドラマチックな半生記はいかが?

 という訳で映画は眼で観て楽しくなきゃダメ。モダンダンスの先駆者ロイ・フラーの表現への飽くなき挑戦と彼女の閃きが、見事なダンスシーンとなり、花開きます。

 実際ふんわりした衣装と、こだわりの照明効果が、軟体動物やお花のように動くのは何か不思議な感動を呼びます。


●登場人物

ロイ・フラー♀:独自のダンスと衣装を考案し人気を得る

イサドラ・ダンカン♀:欠員を埋めるために入団してくる。

ルイ・ドルセー伯爵♂:ロイのパトロンになる。

ガブリエル♀:才能に目を付けロイを見守る。

マルシャン♂:仏にて劇団を営む支配人

 

 割合ドラマは鬱陶しくなく展開して行きます。必要なところはあり、ダンスが見せ場なので、一族の黒服の女たちと、彼女のシルクのステージ衣装が対比として活きて来ます。

 百合の関係になる異分子のイサドラは紅い衣装で、これもまた象徴的でした。


 主演のソーコも綺麗だし、見応えのある映画ですね。