『長い灰色の線』

The Long Gray Line

 

1954年 アメリカ [138分]
監督:ジョン・フォード

脚色:エドワード・ホープ

原作:マーティ・マー/Mardi Reeder Campion

製作:ロバート・アーサー 

撮影:チャールズ・ロートン・Jr.

美術:ロバート・ピーターソン

音楽監修: モリス・W・ストロフ 

録音:ジョン・ライバダリー /ジョージ・クーパー 

編集: ウィリアム・ライオン 

編曲: ジョージ・ダニング

指揮: モリス・W・ストロフ 

カラーコンサルタント: フランシス・クーガット 

技術顧問 Lt. Col. George McIntyre /ジョージ・パパス

キャスト:タイロン・パワー/モーリン・オハラ/ロバート・フランシス/ドナルド・クリスプ/ウォード・ボンド​​​​​​​/ベッツィ・パルマー​​​​​​​/フィリップ・ケリー​​​​​​​/ウィリアム・レスリー​​​​​​​/ハリー・ケリー・Jr./パトリック・ウェイン/シーンマックローリー/ピーター・D・グレイブス​​​​​​​/ミルバーン・ストーン/エリン・オブライエン・ムーア/ウォルター・イーラーズ/ウィリス・バウチイ 他

 

[解説]

「フォルウォスの黒楯」のロバート・アーサーが製作し、「コレヒドール戦記」のジョン・フォードが監督するシネマスコープで、ウェスト・ポイント陸軍士官学校を舞台としたマーティ・マーの自伝を映画化したものである。脚色はエドワード・ホープ。テクニカラー撮影は「彼等は馬で西へ行く」のチャールズ・ロートン・ジュニア、音楽は「殺人者はバッジをつけていた」のモリス・W・ストロフ。「壮烈カイバー銃隊」のタイロン・パワーと「マラガ」のモーリン・オハラが主演し、以下「彼等は馬で西へ行く」のロバート・フランシス、「愛の決断」のドナルド・クリスプ、「ホンドー」のワード・ボンド、テレビ女優ベッツィ・パーマー、「彼等は馬で西へ行く」のフィル・ケイリーらが出演する。

(eiga.com)

 

 ウェストポイント陸軍士官学校に50年寄り添って伝記にもなっている教官マーティ・マーの一代記で、名匠ジョン・フォード監督が軽快に語ってゆきます。そもそも寄宿制の士官学校ですし、アメリカの方式なのか誇張なのか、大きな体育館のような食堂でグレイの制服の士官候補生が一堂に会し、一斉に食事するする様は圧巻です。

 

 主人公は最初、士官学校付きの給仕係に職を求めますが、ドジで大らかな性格で盛大に何百枚もの皿を割ってしまいます。こんなこと重々しく描いたらしょうもないので、全体が年表みたいな作りなので、ワンシーン終わってフェイドアウトのカットがわりで数年とか10年とか経っています(笑)

 

●登場人物

マーティ・マー♂:陸軍士官学校教官

メアリー・オドンネル♀:マーティの妻になる炊事係。

マーティ・マー・シニア♂:マーティの父

・ジェームズ・N・サンドストローム・ジュニア♂

ハーマン・キーラー♂:マーティの上官体育教官

キーラー婦人♀:

キティ・カーター♀:ジェームズの母。戦争未亡人。教師

チャールズ・ドットソン/チャック♂:マーティの教え子

 学科苦手のAus人/アメフトを諦めて学業に専念。

​​​​​​​・ジェームズ・ニルソン・サンドストローム/レッド♂

 :マーティの教え子/キティの夫:第一次世界大戦で戦死

アブナー・オーバートン/チェルブ♂

ディニー・マーハー♂:

ルドルフ・ハインツ♂:最初期からのライバル

​​​​​​​・ジョン・パーシング♂:第一次大戦時の将軍

マイク・シャノン♂:

トーマス♂:

 

 要するにこれだけ長きにわたってヌシのような存在になった名物男の、青春期から結婚/家庭/同僚/上司との交流/出征した身内同様の兵士の命運など淡々と明るめに語っていきます。

 それは見事なラストシーンの予定調和のために組み立てられた、いい話どうでもいい話なんだろうなと思います。

 

 マーティの思い出話は終わり、大統領はドットソン中将に善処を依頼した。中将とマーティがウェストポイントへ帰ると待っていたのは、はなむけのウェストポイント士官候補生全員の大分列式に感動するのでした 。

 タイトルの「長い灰色の線」は「士官候補生の隊列」のことです。思い出深い行進曲を胸にかみしめながら、マーティ老軍曹は感涙を拭うのでした。←自然に感動できます。