『オペレーション:ウルフパック

特殊部隊・群狼作戦

Mateler

 

2019年 トルコ [88分]

監督/脚本:ブラク・アキョル 

音楽:フェリドゥン・エムレ・ドゥルスン 

出演:ギョクハン・ムムジュ/セルハン・セリケ/テンムズ・ギュルカン・カラジャ/ジェム・オクヤイ/ケレム・タニック 他

 

[STORY]

特殊部隊が命懸けのミッションに挑むハード・ミリタリーアクション。トルコとシリアの国境付近、アフリン地域の解放を謳う大規模な作戦が決行される。トルコ軍のキュルシャット大尉は、8人の隊員と共に住民に成り済ますテロリストに立ち向かう。(KINENOTE)

 

 🇹🇷トルコ人の愛国心と忠誠心は恐らく民族の誇りを持って第一次大戦で、英国連合軍を打ち破ったオスマン族の末裔たちによって、純粋なものになったのではないかと思います。勇猛果敢なオスマンの誇りは、トルコ映画には、戦争と人々の勇気を礼讚するプロパガンダ色が強い作品に反映されるのは、そういう民族性からなのかと想像できます。

 

●登場人物

キュルシャット大尉♂:メテラー隊/隊長

アーメット♂:メテラー隊/スナイパー(1

ザキール♂:メテラー隊/スナイパー(2

タイフン♂:メテラー隊員

メメタン♂:メテラー隊/婚約中

ユヌス♂:メテラー隊員

オルハン♂:メテラー隊員

ヤブス♂:メテラー隊員

ムスタファ♂:メテラー隊/車両担当

 

 本作も、近代戦の組織力の及ばないところで、確実に暴力的に滲み込んでしまっている武装ゲリラによるテロ行為との戦いを、ひとつの制圧特殊部隊の側から描いたもので、そういう面では村むらを不安に落とし込んでいる[ISIS]を殲滅するのが絶対正義となります。癌細胞は取り除かなければ・・・。

 そして劇中では、決して楽ではない特殊部隊の過去の回想とトルコ軍としての団結力や愛国心、兵士のそれぞれの想いなども挿入されます。

 

 そういう立場で戦闘を描くので、案外簡単に敵を殲滅してゆきますが、情報を欲しがる🇺🇸米軍と思われる通信が彼らの使う周波数帯に割り込むと、トルコ語でまくしたてシカトしたりで、戦略目的が違う米軍と一線を引いておいて、🇸🇾シリアの正規軍とは情報交換をし「ナカ〜マ」というポジションを取り、テロリスト狩りのために越境してきたことをアピールしたりします。敵の敵は味方って奴ですかね。

 

 ISISのテロリストたちの厄介なところは、私服で村人を装って潜伏し、村人を巻き込んだ被害が出やすいんでしょうね。それがISISの手口でしょうが、そういう理不尽にあった、家族を殺された少女を保護しようとした瞬間に正体を顕す卑劣な手口です。

 

 このメテラー隊の活躍は実話らしいです。8人の隊員が83人のテロリストを殲滅し、4人の隊員が犠牲になったとクレジットされます。生きて無事に還るのが本来の任務なのに、無念ですね。