『ゲットバック 絶体×絶命

MILLIARD/BILLION

 

2019年 ロシア [101分]

監督:ロマン・プルィグノフ

出演:ディミトリー・アレイニコフ/フョードル・バヴトリコフ/アレクサンドラ・ボルティチ 他

 

[あらすじ]

億万長者が自らの財産を取り戻すべく奮闘する痛快強奪アクション。自分の子どもに資産を分けたくない銀行家のレヴィンは、資産の名義をビジネスパートナーに変更し、証明書を金庫に保管する。だが、パートナーが亡くなり、無一文になってしまい…。(KINENOTE)

 

ロシアという国は、やはり欧米の資本主義社会に憧れていたからか、ソビエト連邦崩壊後は経済は擬似自由主義、体制はまだまだ社会主義の影が濃いのではないかと思います。

そんな訳で、ロシア発のクライムコメディなんですが、主人公:銀行オーナーのレヴィンのリムジンはロールスロイス、個人持ちの愛車は60年代のマスタング350GT?かなんかで、ロシアの国産車ってどんなじゃろうとググってみると

 

・AvtoVAZ(アフトワズ・АвтоВАЗ)

・GAZ(ガズ・ГАЗ)

・Moskvitch(モスクヴィッチ・Москвич)

・KAMAZカマズ・КАМАЗ)

・UAZ(ワズ・УАЗ)

・ZIL(ジル・ЗИЛ)

 

なんていう聞いたことも見たこともないメーカーの名前が拾えました。気の利いたドイツ車や日本車乗る方がステイタスだったり実用的だったりするんだろうか?と思いました。この映画で映るクルマはほとんどロシアにとっての輸入車のように見えます。パソコンもMacがふつうに出てくるし、実際に民間はこんな感じなのかも知れません。たぶん超ハイテク技術は軍事にシフトしてるのかと想像します。

 

主人公レヴィン氏は傲慢な経営者で、自分の姿を見たものは"起立、気をつけ"でないとたちまち首が飛ぶというワンマンぶり。ビジネスパートナーのレオニードが急死したことで、ロンドンから葬儀と相続の為に居座った娘のイリーナについた、反レヴィン派の社員が総決起。たちまち彼は下野されちまいます。

 

かつてレヴィンの精子を勝手に使い回しした悪徳Dr.のせいでレヴィンには17人もの、横の繋がりのない息子たちがいることが、ハッカースキル持つ息子の一人ニコライによって知らされ、レヴィンは自分の築き上げた資産の奪還のため、息子チームをピックアップします。ワンマンなのに下半身が行儀よいのは、もしかしたらロシア正教の矜持のようなことかも知れませんね。

この展開だと悪徳Dr.に罪を着せれば良いことになります。

 

・ハッカー:ニコライ

・土木機械オペレーター:ゲオルギー

・心理学セミナー主宰:エドワード

・手癖の悪いチンピラ:オレグ

・イリーナ側のスパイ贋娘:リューダ

 

こんな顔触れで、レヴィンは先ず資金のために自分の銀行の現金輸送車を襲撃し、その資金を元手に仏ニースの系列銀行の貸金庫に隠した証明書を奪還する大作戦を敢行するわけです。ロシア映画ではよく暖かい外国を舞台にする展開がありますが、これってロシア人の憧れのようなものでしょうか。おら、さぶい本国はいやだ?かな。

モスクワの街並みも前半たっぷり出て来ますが、やっぱり縦より横の広がりの景色で、あまりハイテクビルのような絵になる建物は有りませんね。なので、外国へとロケに出るんですね。

 

にわか兄弟と強権パパの、とんでもクライムサスペンスです。巻末に続編へのブリッジシーンがありました。