『ドール・メーカー』

Rock Paper Dead

 

2017年 アメリカ  [85分]

監督:トム・ホランド

製作:エイミー・ウィリアムズ

脚本:ケリー・フレミング/ビクター・ミラー

撮影:ヤシュ・バート

美術:トム・リゾウスキ

衣装:カミーユ・ジュメール

編集:エド・マルクス

音楽:ハリー・マンフレディーニ

キャスト:ルーク・マクファーレン/マイケル・マドセン/テイタム・オニール/ジェニファー・タイタス/ジョン・ドゥーガン/アンナ・マーガレット/ガブリエル・ストーン/モーリーン・マコーミック 他

 

[解説]

1980年代を代表するホラー映画「チャイルド・プレイ」や「フライトナイト」で知られるトム・ホランド監督が手がけ、殺した相手を人形に仕立てる殺人鬼の恐怖を描いたホラー。同じく80年代ホラーの傑作「13日の金曜日」で殺人鬼ジェイソンを描いた脚本家ビクター・ミラーが、脚本に参加している。いびつなマスクを被って若い女性を拉致・監禁し、ジャンケンをさせて負けたら殺して人形に仕立て上げ、コレクションする。その残忍で特殊な殺害方法から「ドール・メーカー」と呼ばれた殺人鬼のピーター・ハリスは、精神病院での治療を終えて退院し、おじが残した家に戻ってきた。しかし、家に残る忌まわしい記憶によって彼の心は再び闇へと転落していく。ヒューマントラストシネマ渋谷の特集「WCC ワンダーナイト・シネマカーニバル2019」内の「WTC ワイルド・トラウマ・シネマ2019」(7/5~)上映作品。(eiga.com)

 

スパイディの青年俳優と名前まる被りのホラー監督さんです。面白い偶然ですよね。あ、スティーブ・マックイーンという監督さんが後から出てきたのもあったっけ。原題は"グー・パー・殺人"ってことかしら。

 

って、テイタム・オニールだったんですか、あのDr.バウアー。ベアーズは観てないですけど(笑)。おとーさんは、海外ドラマ『BONES』に出てましたね。そいえばどこか似た感じです。まぁいいか。

 

サイコパスキラーもののホラーということですが、なんかバラバラな纏まりなさですね。主人公の叔父さんが変態でした、ってなんかなー。叔父さんの異常性が男児性愛で、人形とはあまり関係ないし、一貫しているわけでなくて、で、そーいう叔父さんに刷り込まれたのが、仮面を着けての連続殺人と、記念にお人形に被害者の顔写真つけて大事に取ってある。←なんなの。

 

その連続殺人で服役中のピーターが、心理療法終えて叔父の家に戻る(犯行現場の家ですよ)ところから始まりはするんですが、この設定欲張ってて、多重人格っぽく"双子の弟アーロン"がやらせたとかのミスリードで、違う話っぽく曖昧にしていますが、それが大して効果を成さない感じです。毎日の報告をヴィデオに撮るとかの療法も意味がないしオンライン?用のカメラなのかね医師怠慢じゃ。怠慢と言えば逮捕時の鬼刑事ドイル(マイケル・マドセン)のネチネチ大袈裟に嫌味なだけで、つまらない人物設定になっちゃってます。コトが起こっても活躍するわけでなし警察に電話してるって、あんたが警察やろ?

 

その他、演出面で揺さぶりのドッキリはあるものの、幻覚や不安のせいにしてるから、後々のクライマックスに使えてないし、無駄に鍛えてご近所に乗り込んで来た自称ジャーナリストのモニカ(ジェニファータイタス)も強いわりに心が脆くてなんだかなーって感じです。

 

なんつーか色々盛り込もうとしたけど、欲張ってどれも中途半端になってるので、例えば刑事目線でいくのか精神科医師目線や犯人目線なのか姉の仇を打とうとやってきたモニカ目線で描くのかで、映画は変わってくると思うんですが。