『ゾンビの中心で、愛をさけぶ』
Zoo
2018年 デンマーク/スウェーデン [95分]合作
監督:アントニオ・トゥーブレン
製作:アレクサンダー・ブロンステッド
製作総指揮:フレデリック・フィオレ/ティム・ベルダ/アレクシス・ぺリン/アントニオ・トゥーブレン
脚本:アントニオ・トゥーブレン
撮影:アンナ・パタラキナ
美術:マリン・キールバーグ
編集:アントニオ・トゥーブレン
音楽:アントニオ・トゥーブレン
キャスト:ゾーイ・タッパー/エド・スペリーアス/アントニア・キャンベル=ヒューズ/ヤン・ベイブート 他
[解説]
突如として訪れた世界の終わりによって愛を再燃させていく倦怠期夫婦を描いた北欧発の異色のゾンビ映画。カレンとジョンの夫婦は倦怠期で、結婚生活は崩壊寸前に陥っていた。そんなある日、人間がソンビ化する伝染病が蔓延し、街はゾンビだらけになってしまう。カレンとジョンは感染を避けるためマンションの部屋に閉じこもり、救助を待つことに。しかし状況は悪化する一方で、ゾンビのみならず強盗や怪しい生存者たちが夫婦に襲いかかる。突如として訪れたサバイバル生活に刺激され、冷え切っていた2人の愛は再燃しはじめ……。主演は「クレアモントホテル」のゾーイ・タッパーと「エラゴン 遺志を継ぐ者」のエド・スペリーアス。前作「LFO」がブリュッセル国際ファンタスティック映画祭で優秀作品賞を受賞したスウェーデンの新鋭アントニオ・トゥーブレンが監督・脚本・音楽・編集を手がけた。新宿シネマカリテの特集企画「カリコレ2019/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2019」(19・7/13~8/9)上映作品。 (eiga.com)
カレンとジョンの壊れ気味の若い夫婦の愛憎劇です。どこかで書いた事がありましたが、やっぱり北欧発の映像って、空の色が暗くて深いですね。夫婦仲も暗くて深いとでも言うみたいに(笑)。
したがってカメラは彼らの住居の一室。外のゾンビはあまり二人にとっては重要ではない舞台装置の役割の感じです。
人工的ウィルスによる感染症が流行って、都市全体が死滅して行き、公的機関による救助を待つ。取り敢えず食料点検すると二日分しか無い。教師の彼ジョンは盗みは意に反するとけっこう頑固、彼女カレンの方は盗んででも生きなきゃと、プロテクター纏って交代で借り←に行くんですね。このへん女性の現実感とオトコの気の利かなさ。
外はゾンビだらけで怪我すると感染危険「発症しないためには死なないこと」っていう何だかわからない二人の取り決めによって生き延びる内面的なサバイバルは、とにかく借り以外の外出はしないからどんどん借りもので部屋が充実(笑)。「鍵の開いてた」アンダーソン家の40インチTV運んで来ちゃって映画観まくる「救援待ち生活」をしていると、「部屋に入れて助けて」無理やり二人の城にねじ込んだのはどうやらそのアンダーソン夫妻?「おー、ウチのTVとおんなじだ」あれ?コメディ?
彼ジョンの優柔不断で招き入れたエミリー/レオの二人を冷遇し搾取を目論む妻カレン、ってこんな状況で。ははあ、これはヨーロッパの寓話ですね。難民の扱いとか。なるほど。そんな世界の出来事を象徴してるかのように、部屋の間接照明は世界地図(かなりいい加減)これが海岸線も不正確、スカンジナビア半島がえらく飛び出しアジアはあの半島と日本列島省略って。北欧の製作者ってどんなや。
そんなことも織り交ぜながら、でも結末は夫婦の純愛と人間の尊厳に帰結します。いやあ壮絶。
