『死体が消えた夜』
The Vanished
 
2018年 韓国 [101分]
監督:イ・チャンヒ
脚本:イ・チャンヒ
撮影:イ・ジョンヨル
キャスト:キム・サンギョン/キム・ガンウ/キム・ヒエ/ハン・ジアン/イ・ジフン 他
 
[解説]
夫が殺したはずの妻の死体が忽然と消えた謎をめぐって繰り広げられる恐怖の一夜を描いたミステリー。事件を捜査する刑事を「殺人の追憶」のキム・サンギョンが演じるほか、妻を殺した大学教授を「背徳の王宮」のキム・ガンウ、大学教授の妻を「優しい嘘」のキム・ヒエが演じる。大学教授のジンハンは、財閥の2世で大手製薬会社の会長を務める年上の妻から所有物のように扱われることに不満を抱き、教え子の女子学生と不倫に走っていた。しかし、その女子大生が妊娠したことで妻と別れなければならなくなった。そのためには妻を殺すしかないと考えたジンハンは、証拠の残らない新薬を使い、妻を病死と見せかけて殺害することに成功する。幸福な未来を手にしたはずのジンハンだったが、そんな彼のもとに、妻の遺体が遺体安置所から忽然と姿を姿を消したという知らせが入り、ベテラン刑事のジュンシクから執拗な尋問を受けることになる(eiga.com)
 
オカルトホラーっぽいミスリードが肝のクライムサスペンスですね。大変丁寧な作りで、伏線回収もなるほどというのが小気味いいですし、登場人物の心の動きとか、真相に繋がる小さなカットも、うまく仕込まれています。意外な真相とネタばらしの再現等、トリッキーでワクワクさせるミステリーとしてお薦めできます。
 
これはこれで面白かったんですが、別のところで韓国と韓国映画について「おや?」って感じたことがあるんですね。
 
それは、以前一時期韓国のドラレコ映像(ナマの事故)にハマったことがあって、余計にそう思うのでしょうが、あちらは自動車優先で歩行者保護というふうでもないからか、映画でも度々(というより定番的に)雨の夜(笑)車に跳ねられたり、その事実を隠すための証拠隠滅に崖下や湖に死体を投げ込むなんて描写は結構多い様に感じます。『七年の夜』でも、人気のない夜道で人を跳ねてますし、精神安定剤系の薬品の服用とかは頻繁に出てきます。
 
ついこの間観た『デジャブ』も確かにそうで、言い訳は「鹿を跳ねた」って、韓国の鹿くんたちは可哀想です。で、被害者は刑事の身内で、秘密裏に刑事の自警団活動で復讐する。このパターン、案外多いように思います。