『プロミス 氷上の女神たち
Take Off 2
 
2016年 韓国 [126分]
監督:キム・ジョンヒョン
脚本:ユ・ヨンア
撮影:ホン・ギョンピョ
音楽:イ・ジェハク
キャスト:スエ/オ・ダルス/パク・ソダム/オ・ヨンソ/キム・スルギ/ハ・ジェスク/キム・イェウォン/チン・ジヒ 他
 
[解説]
韓国で2009年に公開され大ヒットを記録したスポーツドラマ「国家代表!?」の第2弾で、スキージャンプを題材にした前作にかわり、今作では韓国初の女子アイスホッケー国家代表チームの奮闘を描いた。脱北者であるアイスホッケーの元エース選手ジウォンは、北朝鮮に残してきた妹のことがずっと気になっていた。ある日、アジア冬季競技大会への出場をかけ、急きょ国家代表チームが結成されることに。ジウォンは国体出身の監督デウンから熱烈なアプローチを受け、代表選手への復帰を決意する。しかし集まったのは、ショートトラック界から追放されたチェギョンや時間外手当が目的のアイスホッケー協会経理出身者ミランら、性格も実力もバラバラな面々だった。ぶつかり合いながらも絆を深め、チームとして成長していく彼女たちだったが、大会で最大のライバルである北朝鮮代表チームと戦うことになり……。ジウォンを「夏物語」のスエ、チェギョンを「映画チーズ・イン・ザ・トラップ」のオ・ヨンソ、デウン監督を「7番房の奇跡」のオ・ダルス、ジウォンの妹を「プリースト 悪魔を葬る者」のパク・ソダムがそれぞれ演じた。「のむコレ2018」(18年11月3日~、東京/シネマート新宿、大阪/シネマート心斎橋)上映作品。(eiga.com)
 
盛り上げかたが最高に上手い映画です。導入部、来るべき平昌冬季五輪招致の、国としてのレギュレーション通過のためだけに結成された韓国初の女子アイスホッケーチームは、経歴まちまち何れも、おーい大丈夫かぁという顔ぶれと、アイスホッケー経験実力あるのは脱北者のヒロイン:ジウォン(スエ)だけ。おまけに監督はジュニアの時に"友情賞"というちっちゃなトロフィーを飾るカン・デウン(オ・ダルス)と来ますからコメディ要素満杯で、こちらがそういう映画なんかい、とかって決めつけようとすると、謀らずも北朝鮮に置き去りにしてしまった妹ヘジを思いつつ脱北してきたジウォンの北朝鮮でのエピソードが掘り下げられ、ぐっと感情移入も深まります。
 
この映画の創作キャラですが、メンバー紹介しときますね。
 
ジウォン本作のヒロイン:北のアイスホッケーのエース。芸能人志向の父と脱北時に妹ヘジを連れてこれず心に深い傷を持つ。
 
パク・チェギョン:ショートトラックのランキング5位、国際大会で優勝候補のチームメイトイ・ボミを潰してしまい国中からオミットされていてジウォンらと互いにいがみ合う。
 
シン・ソヒョン:インラインスケートホッケーのジュニア。おっとりした中学三年だがキーパーとして天性の才能がある。
 
キム・ガヨン:オサレな元フィギュア選手、コメディ要員かおまいは。
 
コ・ヨンジャ:重量級の元フィールドホッケーのベテラン。
 
チョ・ミラン:協会の経理事務だが時給目当てとは言え、何かと冷静で卒がない。実家のある漁村での合宿をプロデュース。
 
ジウォンやチェギョン(オ・ヨンソ)がいがみ合いながらも次第に信頼に似たようなものを醸し始め、監督のヘタレは甘あまな性格とだらっとした生活くらいで、リンクに立つとキッチリとかの”できる”カットなんかを散りばめつつ、細かいギャグも編み込んで事務員のミランの実家での合宿あたりから、ヘロヘロながらも次第に成長していくチームの群像劇が面白おかしく成立して行きます。
 
2003年のアジア冬季競技大会が登場し、実録物だと実感し始めると、アイスホッケーの描写も迫力ある演出/編集になります。そして初得点の興奮を経てついに来た北朝鮮との対戦で、ジウォンは妹ヘジの成長を目の当たりにする、涙あふれる感動パートになりますが、感動はそのことだけでなくチームが一丸となる絆劇の方にも沢山あって、感情の湧き上がりがいくつも来ます。この辺は上手いですよね。
 
スエの穏やかな時の表情がなんとなく氷上つながりで藤沢五月さんに見えてくるのは、こちらの気のせいです。うん、いい映画でした。