『オンリー・ザ・ブレイブ』
Only the Brave
 
2017年 アメリカ [134分]
監督:ジョセフ・コジンスキー
製作:ロレンツォ・ディ・ボナベンチュラ/マイケル・メンシェル/エリク・ハウサム/モリー・スミス/サッド・ラッキンビル/トレント・ラッキンビル/ドーン・オストロフ/ジェレミー・ステックラー
製作総指揮:エレン・H・シュワルツ
原作:ショーン・フリン
脚本:ケン・ノーラン/エリック・ウォーレン・シンガー
撮影:クラウディオ・ミランダ
美術:ケヴィン・カバナー
衣装:ルイーズ・ミンゲンバック
編集:ビリー・フォックス
音楽:ジョセフ・トラパニーズ
音楽監修:ジョナサン・ワトキンス
キャスト:ジョシュ・ブローリン/マイルズ・テラー/ジェームズ・バッジ・デール/ジェフ・ブリッジス/テイラー・キッチュ/ジェニファー・コネリー 他
 
[解説]
「オブリビオン」のジョセフ・コジンスキー監督が、巨大山火事に命懸けで立ち向かった消防士たちの実話をもとに映画化した人間ドラマ。学生寮で堕落した日々を送っていた青年ブレンダンは、恋人の妊娠をきっかけに生き方を改めることを決意し、地元の森林消防団に入隊する。地獄のような訓練に耐えながら、ブレンダンはチームを率いるマーシュや仲間たちとの絆を深め、彼らに支えられながら少しずつ成長していく。そんなある日、山を丸ごと飲み込むかのような大規模な山火事が発生する。キャストには「ノーカントリー」のジョシュ・ブローリン、「セッション」のマイルズ・テラー、「クレイジー・ハート」のジェフ・ブリッジス、「ビューティフル・マインド」のジェニファー・コネリーら実力派が集結。(eiga.com)
 
冒頭、マーシュの身仕度とパッキングのシーンは、覚悟と使命感を感じさせると同時に隊員の家族たちの心労なども伝わり、決してハッピーエンドを気楽に望めない過酷さを予感させられる。日本だってタイプは違うが国土の七割は森林で、そのほとんどが急峻な山地であるから、広範に延焼しないに過ぎない。今年など気候的に山火事が起きやすかった。
 
アメリカの森林火災は、あの人だけ認めていない温暖化の果てだと思われるが、大地を舐めるように拡がり見渡す限りの焼け野原になり、また再生して行く、そういうタイプの自然のサイクルの形だと思う。高低差が険しい日本でなら北海道でくらいしか経験できない火災だろう。土地土地で森林の生き延び方も違うように、消火活動の具体的なかたちも異なるのだろう。従って消火隊の成り立ちも仕組みも、興味深く鑑賞したが、真剣で過酷な実話であり、森を護るために火を放ち緩衝帯を拓く煤けた男たちの労苦と、命の尊さが胸を打つ。
 
ビターエンドの締め括りは、20人のホットショットでただ一人生き残った"マクドーナツ"ことブレンダン・マクドナウの隊員に捧げた謝辞である。無論彼が生き残ったことに、罪悪感を感じる必要はまるでない。彼はきっとマーシュと18人を語り継ぐはずだから。
 
いつもながら、実話映画エンドロールの本人さん映像は、泣けます。