『時間回廊の殺人』
House of the Disappeared
 
2017年 韓国 [100分]
監督:イム・デウン
脚本:チャン・ジェヒョン
撮影:パク・ジェホン
音楽:キム・ウグン
キャスト:キム・ユンジン/オク・テギョン/チョ・ジェユン
 
[解説]
映画「シュリ」「国際市場で逢いましょう」、テレビシリーズ「LOST」などヒット作に出演する韓国の国際派女優キム・ユンジンが主演し、人気アイドルグループ「2PM」のテギョンが共演したミステリーサスペンス。1992年11月11日、閑静な住宅街で起こった殺人事件で、夫と息子を殺害したとして被害者の妻で母のミヒが逮捕される。しかし、息子の遺体は見つかっておらずミヒは無罪を訴えるが、懲役30年が求刑される。25年後、仮釈放されたミヒは、息子を捜す手がかりを求めて事件現場となった家に戻り、そこで何者かの気配を感じ取る。一方、受刑者のケアを担当しているチェ神父は、頑なに心を閉ざしているミヒの過去を調べていく中で、事件現場となった家にまつわる驚くべき過去を突き止める。(eiga.com)
 
25年サイクルで時間軸が交錯する、戦時中に建てられた家が舞台です。プレゼントデイの25年前1992年に一家を巻き込んだ凄惨な事件。子持ち警察官のところへやはり連れ子で再婚したミヒ(キム・ユンジン)が昏倒から覚めるところから始まりますが、妙に荒れた室内に主人が刺されている。これは一体?地下室に続くドアに息子ヒョジョの姿を見つけ、腕を伸ばすが届かず、何者かによって闇の奥へ姿が消え、ドアを開けると空間ではない謎の壁。結局ミヒは殺人容疑で収監され30年の刑期があと5年にきて、ミヒは喉頭癌になり仮釈放され、行き所なく元住んだ惨劇の舞台に住むことに。
 
トリッキーでいくつもの時系列が出ますので、最初なかなか理解が進みませんが、その家自体が日帝時代の高級将校の住まいとして陰陽師「あべの」の勧めによって建てられたという経緯のあるワケありハウスで、当時格安だったという物件だったから恐らく幽霊話もあった筈で、きっと建物の持つ気が良くなかったのでは?表面うまく行っていた生活が、亭主の欲目が裏に出て、自分の子ジゥオンが冷遇されていると感じ、酒の勢いでミヒの連れ子のヒョジェに手をかけようとしたことから始まってしまいました。
 
だからかこの家では人の気配も感じたりで、老いたミヒ(土台が綺麗な女優さんですから特殊メイクでもなお綺麗)は狼狽します。そして謎の神父が訪ねてきますが、何も感じなかったんでしょうか、重要な設定でしたが。
 
まーこのミヒ母さんの愛が体の弱かったヒョジョをかばう事が、ミヒばーちゃんになって作用した結果でもっと奇妙な事がおきます。合わせ鏡の自分の後頭部ですかね。
 
25年サイクルで11月11日に起こる異変。何故だか計算が合わない老けすぎたヒョジョが、「次は助けないでお母さんの人生を取り戻して」と懇願しますが、母の情愛というものは矢張りこの子が一番という方向に作用するものです。
 
哀しくもあり胸熱でもある、力作といっていいでしょう。
 
積み残しの大人のジュノ(幼い頃のGFヨニのサインが後で示され観客にはわかる)には、対面した時のミヒばーさんはやっぱり気づかないんですかね?