ハリウッドのレジェンド | ムービーアトランダム・迷画座
- 『黒い牡牛』
- The Brave One
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- 1956年 アメリカ [102分]
- 第29回 アカデミー賞(1957年)
- 監督:アービング・ラッパー
- 脚色:ハリー・フランクリン/メリル・G・ホワイト
- 原作:ロバート・リッチ
- 製作:モーリス・キング/フランク・キング
- 撮影:ジャック・カーディフ
- 音楽:ビクター・ヤング
- 技術顧問:Nacho Trevino
- キャスト:マイケル・レイ/Rodolfo Hoyos/エルザ・カルデナス/カルロス・ナバロ/ジョイ・ランシング/フェルミン・リベラ/George Trevino 他
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- [解説]
- メキシコ農村の一少年がひたむきに育て上げつつも闘牛場へ連れ去られた子牛を、純真な愛の力で取り戻すまでを描いた心温まる物語り。製作はモーリスとフランクのキング兄弟。ロバート・リッチのストーリーからハイリ・フランクリンとメリル・G・ホワイトが共同で脚本執筆し、「女性よ永遠に」のアーヴィング・ラパーが監督する。撮影は「赤い靴」の名手ジャック・カーディフ、音楽は「誇りと冒涜」のヴィクター・ヤング。出演者は、英国映画「分れた心」に出演し注目を浴びたマイケル・レイ少年を中心に、闘牛士のフェルミン・リヴェラ、ジョイ・ランシングを除いてはメキシコ俳優で固めている。(eiga.com)
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- ハリウッドの赤狩りの時代、名脚本家ダルトン・トランボが別名ロバート・リッチとして原案を書いた作品だということで、このほどTSUTAYAの棚に名作発掘として再登場したもので、デジタル・リマスターされていますから
- 60年も以前の作品には思えない程、映像が綺麗です。
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- 牧場小作人の子供レオナルドと、嵐の夜落雷の倒木で命を落とした雌牛が産み落とした牡牛のヒタノ(ジプシーの意)の愛情の物語です。元々親牛も牧場主に「貰った」ものですが所有権は焼印の牧場と言うことで、いずれ戻さなくてはならない等の問題はあるものの、レオナルド少年は一生懸命子牛を育てます。
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- どれくらい一生懸命かと言えば、レオナルド少年の台詞の七割くらいは"ヒタノ""ヒタノ"です(笑)。レオナルドの嘆願する手紙に応え、子牛を預けてくれた資産家の牧場主は、自動車レース好きのアスリートで、数々のトロフィーをものしていたにも関わらず、レオナルドが小学校卒業した頃にレース事故で帰らぬ人となり、牧場の資産も育て上げた牡牛も競売に掛けられてしまいます。その頃にはヒタノは大きさも闘争心も立派な牡牛になっていて、メキシコシティの大闘牛場で国で一番の闘牛士リベラと戦うことになります。闘牛に出すという事は、牛にとっては死を意味することで、レオナルドは泣きそうになりながらもヒタノを救う手立てはないものかと奔走します。
- ヒタノの命運はいかに?レオナルドの想いは届くのか。
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- 闘牛のシーンの迫力は、満員の観衆といい闘牛士と牛の動きも素晴らしく、見ごたえあります。ヒタノの形容詞として「なんと勇敢な牛なんだ!」というのが折りある毎にでてきます。
- これはハリウッド・テンとして投獄され干された、ダルトン・トランボ自身の屈しない精神力を象徴しているのではないかと思います。
- 原題の The Brave One (勇敢なるもの)は、
- トランボ自身の応援歌のようなものだと思います。
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