『春の夢』

A Quite Dream

 

2016年  韓国  [101分]

監督チャン・リュル 

キャスト:ハン・イェリ/ヤン・イクチュン/ユン・ジョンビン/ パク・ジョンボム 他

 

[解説]

中国出身のチャン・リュル監督が、「息もできない」のヤン・イクチュン、「悪いやつら」のユン・ジョンビン、「ムサン日記 白い犬」のパク・ジョンボムら韓国で活躍する3人の監督をキャストに迎え、韓国の若者たちの閉塞的な日常を描いた青春ドラマ。稼ぎのないチンピラのイクチュン、工場をクビになったジョンボム、金持ちだけど頼りないジョンビン。そんな彼らのマドンナ的存在であるイェリは、寝たきりの父親の看病をしながら居酒屋を営んでおり、3人は彼女の店に入り浸っていた。ある日、新たな男が店にやって来て……。イェリ役に「海にかかる霧」のハン・イェリ。「ハートアンドハーツ・コリアン・フィルムウィーク」(17年7月22日から東京・シネマート新宿、同29日から大阪・シネマート心斎橋にて開催)上映作品。(eiga.com)

 

ということで、『息もできない』の街角に似た変哲のない街角に既視感を覚えるのも納得しました。ヒロインのイェリも『殺戮にいたる山岳』のテコンドー少女を演っていたハン・イェリです。映画の尺のほとんどがモノクロ(処理)で、ラストのほんの5分位に色がつく構成です。

 

全体の感じは、少しコミカルに三人の若者と、その三人のマドンナたる居酒屋「故郷酒場」のイェリとの日常の物語で、まったり感というか、仕方なさが漂って、若干もの悲しくもある映画でした。キャスト全員が自分の名前の役ですから

写真左端がイェリ、次が癲癇の発作持ち家主ジョンビン、おひげのロン毛が崩れチンピラのイクチュンで、右端が一年働いたのに社長に嫌われたせいで金を貰えていないそううつ病持ち脱北者ジョンボム。イェリ自身も中国の朝鮮人自治区から、母を身籠らせた父親を探して来て、たどり着いた父親は半身不随の植物状態らしい。

 

まー悲惨な顔触れですが、四人が着かず離れずの日々が春の日溜りの居心地「だった」という、そういう映画かなと。数回見直すと何かしら発見でき、心に残ります。

 

ふと、感じた疑問点

1)主人公たちが映る鏡の映像が何度もある。

2)ヒロインが佇むと緩い動きで舞うように振る舞う。

3)尺の真ん中辺でタイトルが出るとき「みんな」がいなくなっていて、ヒロインだけが残されるのは?。

4)ゴミステーションのロッカーで祈っていた老婆と同じように出てきたイェリの祈りは?。

5)写真館で彼女は遺影を遺そうとしたのか?

6)お父さんって本当に仮病だったの?