- 『パーティで女の子に話しかけるには』
- How to Talk to Girls at Parties
- 2017年 イギリス/アメリカ [103分]
- 監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル
- 製作:ハワード・ガートラー/イアン・カニング/エミール・シャーマン/ジョン・キャメロン・ミッチェル
- 製作総指揮:ニール・ゲイマン/デビッド・コッシ/ローズ・ガーネット/ヒューゴ・ヘッペル/チャールズ・オーティ/トーステン・シューマッハー/マイケル・J・ワーナー/ウィニー・ラウ/ピーター・フォルンスタム/ジョシー・ホー
- 原作:ニール・ゲイマン
- 脚本:フィリッパ・ゴスレット/ジョン・キャメロン・ミッチェル
- 撮影:フランク・G・デマルコ
- 美術:ヘレン・スコット
- 衣装:サンディ・パウエル
- 編集:ブライアン・A・ケイツ
- 音楽:ニコ・マーリー/マトモス
- 出演:エル・ファニング/アレックス・シャープ/ルース・ウィルソン/マット・ルーカス/ニコール・キッドマン 他
[解説]
「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のジョン・キャメロン・ミッチェル監督が、「20センチュリー・ウーマン」のエル・ファニングとトニー賞受賞の若手実力派アレックス・シャープを主演に迎え、遠い惑星からやって来た美少女と内気なパンク少年の恋の逃避行を描いた青春音楽ラブストーリー。1977年、ロンドン郊外。大好きなパンクロックだけを救いに生きる冴えない少年エンは、偶然もぐり込んだパーティで、不思議な魅力を持つ美少女ザンと出会う。エンは好きな音楽やファッションの話に共感してくれるザンと一瞬で恋に落ちるが、2人に許された時間は48時間だけだった。2人は大人たちが決めたルールに反旗を翻すべく、大胆な逃避行に出る。オスカー女優ニコール・キッドマンが、パンクロッカーたちを束ねるボス的存在の女性を演じる。(eiga.com)
人の音楽の好みというのは、何に影響されるのだろう?それは、時代性もあるけれど思春期の心をきっちり映す物でもあろう。無論多ジャンルであっても構わないし、変に頭でっかちに理屈をこねないで、本作の主人公エンのように、蟠る心の動きをパンクのリズムに乗せ、激しく揺れればそれはまたキモチイイに違いありません。シンプルな昇華法です。
作品を重ねる毎にエル・ファニングは、"きれいな少女"から"美しい"と言い換えたくなるくらいに艶を帯びてきていますねー。何度も見とれますね。もぉ、なにをやっても可愛い、本当にいい。オジさん逝かれそう(笑)。
1977年イギリスの若者カルチャーを題材に借りた、アーティスティックな"ボーイ・ミーツ・ガール"の佳作ですね。映画科の学生の好むようなカットも多いのと70年代の設定だからか、ノスタルジックな雰囲気のフィルムです。異星人たちのアクションもあの頃結構流行った前衛舞踏のようで、メリハリのある振付ですね。
主人公エン(アレックス・シャープ)はパンクバンドのイカれた打ち上げパーリーに紛れたつもりで、異星人のコロニーのグループと訳解らず"混ざって"ザンと出逢います。異星人とは言え外見はチャーミングな女の子ですから、エンには"異性人"なのでありましょう。
異星人が概念的であって、ハイテクの宇宙船が出てこなくとも、これは歴としたSFです。地球の異文化を観察しに彼等はやって来て、退去するまでの短い間に燃えたエンとザンの純愛物語でもあります。
パンクバンドのマネジメントをしきるボディシーア(ニコール・キッドマン)の姐御っぷりもステキです。ただし、エル・ファニングとのツーショットは、やっぱ肌の張りが違います(笑)。