悲観論から始まるダークヒーロー | ムービーアトランダム・迷画座
- 『レンデル』
- Rendel
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- 2017年 フィンランド [105分]
- 監督:ジェッセ・ハーヤ
- 製作:ミッカ・J・ノルバント/ティモ・プースティネン/ジェッセ・ハーヤ/トレバー・ドイル
- キャラクター創造:ジェッセ・ハーヤ
- 脚本:ペッカ・レフトサーリ/ミッカ・J・ノルバント/ティモ・プースティネン
- 撮影:テロ・サイコネン
- 美術:ジェッセ・ハーヤ
- 衣装:ジェッセ・ハーヤ
- 編集:ミッカ・J・ノルバント/ペッカ・レートサーリ
- 音楽:トゥオマス・カンテリネン
- 出演:クリストフェル・グンメルス/ラミ・ルシネン/レンネ・コルピラ/マッティ・オンニスマ/ジョニー・ビバッシュ/ビアンカ・ブラディー 他
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- [解説]
- 愛する家族を殺された男の孤独な復讐劇をクールかつエモーショナルに描いたフィンランド製ダークヒーローアクション。監督・製作・美術・衣装を手がけるジェッセ・ハーヤが自らの創作によるコミックを映像化し、悲哀と憎悪に支配された男の苦悩を描き出す。不景気にあえぐフィンランドで職を失ったラモは、世界的企業のVALAケミカルで働きはじめる。しかし同社の実態は、多くの子どもたちを人体実験に使ったワクチンで巨額の利益を得る巨大犯罪組織だった。そんな会社に不信感を抱いたラモはある機密資料を社内から持ち出すが、報復として妻と娘を殺されてしまう。復讐を誓ったラモは謎の女に導かれ、漆黒のマスクとコスチュームを身にまとった暗黒のヒーロー「レンデル」としてVALA壊滅に乗り出す。ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2018」上映作品。(eiga.com)
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- フィンランドのコミック作家が自作のメガホンを取ったダークヒーローものってことで、ノンハリウッド好きには、唐辛子煎餅のような危険なかほりが美味しいもの。ただし、みんなの口に合うかは別の問題かなと思うです。
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- コミックベースだからか、適度?にくすぐりがぶっこんであって、惣領の甚六配下の凸凹無能コンビやら、五回の終身刑の判決なんていいますから、ここ、笑うとこですよってみたいな。
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- まぁそう言う訳で、きっとアメリカ映画みたいな絶対的ヒーローを求めないのは、フィンランドという国に染み付いた歴史の足枷みたいなものを抱えている、哀しみを湛えた正義の直し屋、というのが主人公"レンデル"なのです。冒頭のモノローグと悪党のやり取りに「ハンガリー語で"境界線"」として説明されますが、細胞に同化して岩の様に硬くなってしまう"タールネッテ"とうい物質で顔を塗り固めたマスク(結構不気味でそれなりにカッコいい)の、元に戻れない彼の覚悟なんだな。妻子を目の前で殺した宿敵ロティッカ(イカれたロックミュージシャン風ですが、一応やたらに威張る御曹司です)への復讐が、彼なりの仕事です。
- 但し決め技や超能力はなく、格闘技系と物を投げる(笑)着ているコスチュームはバイクスーツで、打たれ強いのと幻の復讐の女神が後ろ盾なのが強みっちゃ強みです。
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- フィンランドの悪党のステイタスもフルサイズのアメ車ってのは、類型的かなと感じましたが、今やあの頃のマッスルカーにお目にかかれるのは、スクリーン上か深夜の街道筋くらいなものでしょう(バカはいっぱい居ますもの)。
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- 意図的にか、かなりの音量で劇伴の感傷的なメロディでシーンを縁取り、いささか古典的な感じに仕上がっています(今どきのスタイルとは少し違います)まぁ、変わった物観られたという作品です。こまいけれどバットマンに似た、苦悩するヒーロー像で、"2"が作られても大丈夫なエンディングになって居ます。

