『間奏曲はパリで』
LA RITOURNELLE/PARIS FOLLIES

2013年 フランス [99分]
監督:マルク・フィトゥシ
脚本:マルク・フィトゥシ
出演:イザベル・ユペール/ジャン=ピエール・ダルッサン/ミカエル・ニクヴィスト/ピオ・マルマイ 他



またまたパリです。偶然です(笑)。
主人公一家は、ノルマンディーの片田舎の畜産農家、品評会の常連優勝。息子も二十歳、子育ても事業も順調で不満は些細、となれば【倦怠期】なんだろうか。深刻にならないくらいの不満解消に、小さな嘘で二泊お一人様パリ旅行に出る妻ブリジットを、イザベル・ユペールが軽やかに演じます。不器用で固い夫の朴訥さはジャン=ピエール・ダルッサンの持ち味ですね。妻を見初めたエピソードとのちのち心の鍵となる羊飼いの絵が素敵です。

彼女のパリでの素行を知ってしまった夫が、キッチンで侘しくしていると、彼らと長い付き合いの使用人が「奥さんは必ず帰って来る。おたがいさまなんです」「貴方の浮気を知って、奥さんはそこで、涙にくれていた」と、静かに語りかけてくれた。夫はサプライズの旅行を彼女に用意します。旅行の支度をしているとき羊飼いの絵葉書とレシートを見つけ、夫の気持ちに感涙を流す彼女。いいシーンでした。

泥まみれシーンは確かにあるが、ドロドロの愛慾とは違うところがご愛敬。(泥パック!)

そして夫婦は、文字どおり「死海に浮く」のです……のんびりと(^^)v