FCバルセロナのパス回し・崩しのメカニズム | ユニコ・コーチングラボ『動画コンテンツ制作秘話』

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FCバルセロナやスペイン代表のサッカーを見ていて「なぜこんなに簡単にDFを崩すことができるのだろう?」と思ったことはありませんか?
実はそこには緻密に計算されたメカニズムがあるのです。

そのメカニズムを『FCバルセロナ パスワーク ポゼッション 高画質』というYouTube上の動画をお借りして解説いたします。※製作者様ありがとうございます

まずこの動画の冒頭シーン(最初のシーン)に注目。


このシーンでボールホルダーは赤丸の選手へのパスを選択します。
大半のチームや選手ならここへのパスは選択しないと思われます。何故ならマークにつかれていますし、状態も良くありません(ゴールに背を向けている、止まっている)。

しかし、バルセロナやスペイン代表はこのパスを多用しています。狙いはこの後の展開を見ればすぐにわかります。


DFの間(ギャップ)で受けることで周りのDFを引きつけることができます。



引きつけておいてシンプルにボールをはたくことで


パスを受けた選手は余裕のあるいい状態(前向き、フリー)でボールを受けることが出来ます。

バルセロナやスペイン代表のパス回しはコレの繰り返しです。
20秒からのシーン



間(ギャップ)で受けてシンプルにはたいています



コレを繰り返すことで、DFのマークがズレていき、メッシ、ネイマール、スアレスという絶対にフリーにさせてはいけないFWがいとも簡単にマークを剥がせるというメカニズムになっています。

反面悪い時の日本代表は、間(ギャップ)で受ける選手がおらず、また受けるシーンがあっても単発的なのでうまくDFを崩すことが出来ません。良く「縦パスがない」とか「横に繋ぐばかり」と言われますが、本田選手や香川選手以外に間(ギャップ)で受けることの有効性・意味がチームで共有されていないことが原因でしょう。

間(ギャップ)で受けることは技術・戦術的レベルがメチャクチャ高いという訳ではありません。
事実ジュニア年代(日本でいう小学生たち)のスペイン人選手は当たり前にやっています。

日本がこれからサッカー強豪国の仲間入りを目指すなら『間(ギャップ)で受ける有効性と意味』を小学生年代から理解していく必要があります。