彼は強い


現状での圧倒的不利を認め


敗北を示す未来を知りながら


それでも彼は戦おうとするのだから


あの時


彼は笑った


空に向かって両手を広げ


笑ったのだ


敗者となることが決まったその時


まるで望みが叶ったかのように


なぜ


なぜ


なぜ彼はここにやってきた


彼には未来が見えていたはずなのに


彼はわずかな希望に賭けたのか


なぜ彼は笑ったのか


負けると分かってたのに


それでも勝負した自分がおかしかったのだろうか


彼は


彼は本当に負けたのか


「負けたとは限らない」


「これが俺の思い描いた未来」