私は一人なのに心の中でいつも誰かと話しているよう。いいや、心の中じゃない。頭の中だ。どこでモノを考えるか知っているもの。ほら、またそうやって、まるで他人と話しているような口ぶりで。ちょっと待って、考えてるだけなら口ぶりって言い方はおかしいんじゃない?また、そうやって会話を装って。本当は一人。頭の中に何人もいるようなつもりになって喜んでるだけ。そう、本当は一人のはずなんだ。頭の中に何人もいるはずがない。そんなことを言いつつまた他人と話しているようじゃないか。君たち少し黙っていてくれないか。僕は静かに考えたいんだ。本当は一人なんだぞ。いたって静かじゃないか。その多人数会話に頭を使うようならもっと有効に頭を使えないだろうか。もっと、こんな悪ふざけじゃなくて、実用的な考えに使えないだろうか。使えるはずだろう。わざわざ、多人数を演じなければ。あぁ、そんなことはわかってる。わかってるよ。お前はいつもそうだ。多重人格な振りをして他人に振り向いてもらいたいのか。心の中で多重人格やったって気づいてもらえるわけないじゃない。だからそういうこと考えてる時は顔をしかめてるんだろう。誰かに話しかけて欲しくて。あぁ、君たち何度言ったらわかるんだ。少し静かにしてくれ。俺たちに喋らせているのはお前自身だ。お前がどうにかならなきゃ静かになんてならないぜ。君たちはいつからそこにいたんだっけ。さぁ、いつからだったか。もう誰も覚えていないだろう。そうだな。私もそう思う。一人称がどんどん変わってないか。しょうがないじゃない何人も居るんだもの。嘘つけ。本当は一人だろ。あぁ、どうだろうな。実は何人もいるのかもしれないな。どうだろうな。本当に何人も居るかもしれなぞ。君たちが話していると僕の考え事が進まないんだが。それはしかたないな。一度に考えられる量は決まっている。でも、時々話しながら考えてる時もあるじゃないか。そうだ。それに私たち時々相談にも乗ってあげてるじゃない。そんなこと言ったって元々は一人だろう、相談も何も、単純に一人の考えじゃないか。そのはずだな。いや、どうだろう。もしかしたら何人も居るかも。ところで最初一マス開けたけど、行がえとかしないの。どこですればいいかわからなくなったからやめたんだ。じゃあ最初のところも詰めちゃえば。そこはどうしよう。最初だしな。何それ。行がえするつもりがないなら詰めたって同じじゃない。まぁ、そうだけど。ぶっちゃけどっちでもいい。ほんとどうでもいいな。そんなことわざわざ書くなよ。誰だ、書けって言ったやつ。そんなやついるわけないだろう。本当は一人なんだから、自分の意志で書いたに決まってるじゃないか。いいや、わからないぞ……