ビニール袋の語源は?
前回はポリエチレンを紹介しましたが、エチレンの骨格を基本とするポリマーは非常に多く存在します。
たとえば、エチレンの4つの水素のうち、1つを何かの原子あるいは原子団に変えるとします。(この操作を置換(ちかん)といいます。)この過程で生じる、エチレンから水素が1つ取れた原子団をビニル基といいます。
このビニル基に塩素(Cl)がつけば、塩化ビニルであり、そのポリマーであるポリ塩化ビニルは、水道管、排水管等に多く使われています。
ビニル基に酢酸がつけば、酢酸ビニルとなり、ポリ酢酸ビニルは、チューインガムのガムベースなどの素材となります。
また、ベンゼン(亀の子)がつけば、スチレンとよばれ、ポリスチレンは、包装材で有名な発泡スチロールそのものです。
よく「ビニール袋」という名称を使いますが、ビニールの語源はエチレンの1つの水素が取れた、「ビニル基」から来ているんですね。