憧れの選手は、最後まで静かだった。
いい感じで競り合ってはいたが
要所のポイントで落とすのは娘だった。
普段の練習では
かなりいい感じで戦えていたので
娘には自信があったようだが
試合はそうはいかなかった。
終わってみれば、差をつけられて負けた。
何年か経って
憧れの選手の母親に久しぶりにあった時に
娘のプレーを見て言われたのは
ああ、この戦術ができるようになったのね。
以前はそれを考えなくてよかったから。
私はそうかと腑に落ちた。
当時、格下の娘が相手にそんなに研究されているとは思いもしなかった。
静かに
憧れの選手は
娘の弱点を狙って
試合をコントロールしていたのだ。
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