藤子・F・不二雄SF短編ドラマシリーズ『親子とりかえばや』
NHKで約1年前に放送したシリーズの中の1篇で15分ほどの短編。
男女が入れ替わる設定の映画やドラマはよくあるが、
本作は父親と息子が入れ替わる話。
ちょっと捻ってはいるが、
特に目を見張るような設定ではない。
堅物のサラリーマン(吹越満)と、チャラい大学生(青木柚)の親子の物語。
息子は大学を辞めて彼女と同棲すると言い出す。
そんな息子を怒鳴りつける父親。
意面の合わない2人だが、
ある日突然心が入れ替わってしまう。
止むを得ず、2人はお互い相手になりきって行動する羽目になる。
父親の部下と会うことで父親の良いところを見出す息子。
息子の彼女と会うことで、真面目な恋人同士であることを理解する父親。
こうやって書くとありきたりなのだが、
単純に感動してしまった。
15分ですよ。
長い映画なら、ほんの導入部。
それだけの短時間で一気に引き込ませるのだから素晴らしい。
タイムパフォーマンスも抜群(笑)。
このシリーズの作品は何作か鑑賞したが、
どれもレベルが高い。
『世にも奇妙な物語』を思わせるところもあるが、
SFだけど『ドラえもん』の作者の作品だけあって、
とても温かみがあるのが嬉しい。
特に評判になった作品ではないのだが、
こういった作品に出会うので、
TVドラマも侮れないのである。