オークラ劇場にて鑑賞。

 

『美麗お姉さん 痴情愛情七変化』

山内大輔監督作品。希島あいり主演。辻 さくら、木下凛々子、里見瑤子 、石川雄也、ケイチャン、安藤ヒロキオ出演。

 

郊外の小さなラブホテルが舞台のピンク映画。

近くの電柱に「今年もみちるさんがやってくる」という張り紙が貼られる。

そのラブホテルにに毎年やってくる謎の女性みちるさんを抱けば、

未練を残したまま別れた女性と会えるという。

そんな彼女を中心とした人情劇。

ちょっとSFチックな設定ながら基本的に切ない人情劇という、

山内監督らしい作風の作品。

 

 

ただし、主役のみちるさんの過去が徐々にあらわになるにつれて、

その設定が曖昧になってしまったのが残念。

いやいや、設定自体に無理があるな。

主役のみちるさん自体、十分に「美麗お姉さん」なので、

そんな彼女を抱いた時点で男は満足してしまうような気がする。

「未練を残した女性」と会う手段としては無理がある。

 

 

むしろラブホテルを営む男女や、

ラブホテルの常連であるデリヘル嬢とその担当ドライバーとの関係の方が、

山内監督らしい切ない人情劇が感じられ、

そちらの方を膨らませて欲しかった。

主演の希島あいりは知らない女優だったが、なかなかの美形の女優で、

やはりAVを主戦場にしているようである。

おそらくはAV界のスター女優としての彼女を中心とした作品で、

内容が二の次になってしまったのではないだろうか。

 

山内監督に関しては、今までに日本映画専門チャンネルで録画した作品、

『よみがえりの島』『若妻のエロティック体験 ~奇妙な白日夢~』『スナックあけみ 巨乳濡れ慕情』

『ひまわりDAYS 』『絶頂逃避行 人妻がイク!』『つれこむ女 ハレンチ異空間』

以上6作品を鑑賞したことがあった。

作品によって、若干のSF風味やシュールな演出があるものの、

切ない人情劇を感じさせるものばかりだった。

 

そして今回は、東京滞在時に劇場で山内監督の新作が上映されるということで、

期待して鑑賞した次第。

内容的に残念だったが、

劇場鑑賞できたことと、

オークラ劇場を初体験できた事には満足できた。

映画自体は4点。