ジャズピアノ: その歴史から聴き方まで(上)(下)
マイク・モラスキー (著)
岩波書店
図書館から借入。2023/10/23刊。
まずは写真の説明から。
本書の存在は知っていたのだが、
図書館から借りる直前に、
同じ著者の『ピアノトリオ──モダンジャズへの入り口』 (岩波新書)(2024/3/22刊)を購入していた。
タイトル、そっくり!
とにかく、借りた本を早く読まないとならない。
そして、今回借りたこの本。
写真だとそれほどじゃないけど、
大きくて分厚い。
価格は、上下で10000円超え!
これを無料で借りられるなんて、
図書館、グッジョブ!
と言うことで、必死に読みました。
全部は読めませんでした。
とにかく内容が濃い。
しかも読みやすい。
外国人の著者ながら、素晴らしい日本語力である。
素晴らしい一冊。
著者は米国出身の早稲田大学の教授。
趣味でジャズピアノに関わっていたこともあったようだが、
プロ顔負けの分析力を見せる。
モラスキー氏の書物は以前にはジャズ喫茶に関する本を読んだことがあった。
さらに実は、日本の居酒屋にも造詣が深く、
著書『呑めば、都――居酒屋の東京』も購入して読んでいるが、
それも素晴らしい内容だった。
内容に話を戻すと、
最大の目的が、
ジャズピアノを正しく鑑賞するための書物なのである。
それを、ラグタイムやブギウギなどのジャズの黎明期からの著名なピアニストを取り上げ、
基本的に歴史に沿って論じていく。
ジャズの歴史書ではないので、
経時的に過不足なく網羅しているわけではない。
従って取り上げるピアニストのバランスは決して良くない。
また時期的に、モダンジャズ以前の記述が多い。
それしにても、
2週間の借入期間での読破は到底無理。
しかも、ついつい途中で音源を検索したくなってしまう。
やはりこれは、手元に置いてじっくり紐解くべき一冊だろう。
しかし、さすがに10000円超えは…
まあ蔵書となった新書版の『ピアノトリオ』の方を、
これからゆっくりと読んで行こう。