TOHOシネマにて鑑賞。

昨年の11/30にオープンした劇場であるが、

すでに6作品鑑賞して、

このたびめでたく無料鑑賞に!

 

『ゴールド・ボーイ』

金子修介監督作品。岡田将生主演、黒木華、羽村仁成、星乃あんな、前出燿志、松井玲奈、北村一輝、江口洋介出演。

 

 

沖縄を舞台に、複雑な家庭環境にある中学生たちと、

地元で巨大な権力を有する一族の婿養子の男をめぐる、

殺人事件を軸としたサスペンスドラマ

 

財閥の婿養子の東(岡田)は、

経営者である義理の両親を崖の上から突き落とし、

事故死を偽装する。

しかし、3人の中学生グループが撮影した動画に、

その殺害の証拠が偶然映り込んで…

 

基本的にネタバレ回避のスタンスなので内容はこれくらいにしておきます。

 

 

その3人の家庭環境はかなり複雑であり、

序盤には完全に理解できないでしまったが、

のちに分かってくるのでほぼ問題ない。

 

3人ともまだ若い俳優で名前も知らなかったが、

良い味を出していた。

準主役の朝陽(羽村)は優等生であるがある秘密を抱えていた。

そこに幼なじみの不良の浩(前出)が、

同い年の義理の妹の夏月(星乃)を連れてやってくる。

夏月が義理の父親を刺したと言う…

 

 

様々な殺人事件が複雑に絡み合う

 

この時点で明らかに殺人を犯したのは、

クールなイケメンの東だけである。

事故処理をされたその殺人事件に、

3人の中学生が絡んでいき、

さらなる殺人事件が生じていく。

 

また、実の両親を亡くした東の妻(松井)の存在も、

事件に深く関与していく。

 

これは、かなり上出来のサスペンスドラマである。

他にも、朝陽を溺愛する母親(黒木)や、

財閥の関係者でありながらも事件に疑惑を持つ刑事(江口)らの存在も、

ストーリーに膨らみをもたらす。

 

 

しかし…後半になり物語は大きく失速。

ざっくり言って、新たな殺人事件が起きてしまう。

殺人の数を増やせば面白くなると言うわけじゃないのだ。

 

そもそも、いつも思うのだが、

殺人ってそう簡単にできるものではない。

精神的にも技術的にも、

それなりのタフさと熟練を要すると思う。

また、相当のモチベーションも必要である。

 

つまり、殺人に対するテクニックもモチベーションも、

かなり弱い気がしてしまった。

この辺りは、傑作の誉れの高い『ジョーカー』あたりにも感じた欠点である。

 

そんな作品だが、

主人公の岡田将生が去年の『1秒先の彼』に続く好演。

デビュー以来コンスタントに活躍が途切れない岡田将生だが、

特に『告白』『悪人』の2作品で大ブレイクした2010年に続く、

絶好調期に入っていると思った。

浜辺美波と共演したNHKドラマ『タリオ 復讐代行の2人』も隠れた名作ですけどね。

 

本作は後半失速で残念な7点。