BSで録画鑑賞。

 

ビデオ『ボルサリーノ』

1970年ジャック・ドレー監督作品。

ジャン=ポール・ベルモンド 、アラン・ドロン主演。

 

 

タイトルだけはよく知っていた、

当時のフランスの2大スターの共演によるギャング映画

タイトルは有名なイタリアの帽子メーカーだが、

内容とはあまり関係なかった。

もしかして、タイアップ企画?

 

舞台は1930年のマルセイユ。

服役から出所したシフレディ(ドロン)が元カノを尋ねると、

カペラ(ベルモンド)と言うチンピラの女になっていた。

激しく殴り合う二人だったが、

やがて友情が芽生えていく。

そんな二人は手を取り合って、

街の顔役を相手に闇社会を支配しようとするのだが…

 

 

典型的なバディもののギャング映画であるが、

予想していた虚無的なフィルムノワールとも違っていた。

 

コメディとまではいかないが、

軽いノリのシーンが多かったのが意外。

 

BGMも時代に合わせて、

ラグタイム調のコミカルなもの。

 

 

そんなわけで、

作風が中途半端だったのか、

正直いってあまり良い出来栄えとは思えなかった。

 

それより、似たような作品を連想してしまった。

観賞後に他のレビューでも指摘されていたが、

ポール・ニューマンとロバート・レッドフォード主演の『スティング』(1973)である。

 

『スティング』が軽妙な詐欺師の話なのに対して、

本作は血を血で争うシリアスなギャングものと言う大きな違いはある。

 

それでも、男性スター俳優によるバディもの、

時代背景や軽めの演出もあり、

共通点はかなり多かった。

 

そんな2作品だが、

『スティング』はリアルタイムで鑑賞したこともあり、

『ボルサリーノ』の方がかなり古い作品だと思っていた。

しかし、両作品の公開はたった3年しか違わない

 

また、両作品とも「かなり昔の時代を描いた作品」と言える。

『ボルサリーノ』を例に取ると、

40年前を描いた作品である。

今回の『ボルサリーノ』は、

公開から54年後の鑑賞ということになる。

こっちのタイムラグの方が遥かに長い!

40年なんて大したことないな。

 

そこで思い出したのが、

ジョージ・ルーカス監督の『アメリカン・グラフィティー』(1973)。

昔を回顧する青春映画だったのだが、

舞台となったのが1962年。

その差はたった11年である!

11年なんて、今となっては昨日のようなもんさ(笑)