シネマフロンティアにて鑑賞。
『ARGYLLE/アーガイル』
マシュー・ボーン監督作品。
ブライス・ダラス・ハワード主演、サム・ロックウェル、ヘンリー・カヴィル、サミュエル・L・ジャクソン出演。
『キングスマン』シリーズのマシュー・ボーン監督によるスパイアクション。
これ、最高!!
大傑作!!
ベストセラーのスパイ小説「アーガイル」の作者エリー(ハワード)は執筆のために旅に出る。
その列車内でスパイたちの戦いに巻き込まれていく。
それは、エリーの書いた小説が現実のスパイ活動を言い当てたためだった。
そしてそこにはエリーの自分も気づかない驚くべく秘密があり…
冒頭から掴みはOK。
美女も絡むアーガイル(カヴァル)のスパイアクションがお見事。
しかし、それはエリーの書いた小説の一場面だった。
そこから作家エリーの私生活の場面を描く。
エリー演じるブライス・ダラス・ハワードは、
こういった作品のヒロインには似合わないと思ったのだが、
ちょいポチャのおばちゃん体型ながらなかなかキュート。
しかも、唯一の「家族」がアルフィーという名の猫。
最高です。
列車の中で、エイダンというスパイ(ロックウェル)と出会うシーンも最高に良かった。
スパイ映画ならではの緊張感とアクション、そしてユーモア。
それがテンポ良く決まって、
この時点で本作の10点満点決定!
そこからは現実のシーンと小説内のシーンがうまくオーバーラップさせて展開するのも、
粋な演出だった。
そして中盤になり、
エリーの正体が明らかになる。
ちょっと常識外れすぎて突っ込みそうになるのだが、
ここはもう笑うしかない。
ただ、終盤になって(個人的には)悪い意味でのマシュー・ボーン監督らしさが露呈してしまったかな?
そこまではコメディタッチの洒落たアクションだったのだが、
『キングスマン』にも感じられた残酷みも含むくどいアクションの連続に。
そこが監督らしさなのだろう。
139分のこの作品、
監督が終盤に詰め込みすぎたアクの強いパートをカットして2時間以内に収まったらもっと良かったのに。
自分の個性を詰め込みすぎて妙に長い作品になってしまう晩年の大林宣彦監督を思い出してしまう。
と言うことで終盤はちょっと残念だったが、
中盤までの出来を考えたら10点しかない。
本当に面白かった。