サツゲキにて鑑賞。
『違う惑星の変な恋人』
木村聡志監督作品。莉子主演。
筧美和子、中島歩、綱啓永、みらん、坂ノ上茜出演。
美容室の先輩後輩(筧、莉子)、筧の元カレ(綱)、レコード会社の社員(中島)の4人の男女の、
コメディタッチの群像恋愛劇。
ひょんなことから知り合った4人が、
お互いに好きな相手がずれてしまい奇妙な関係になってしまう。
面白い!
上の説明を読んだだけで分かる人には分かるだろうけど、
思い出したのが今泉力哉監督作品。
そこに、バカリズムのエッセンスも加わる。
さらにちょっとだけ、タランティーノ。
ほんのわずかにジャック・タチと言ったら言い過ぎだろうか。
台詞の量は決して少なくないのだが、
基本的に長回しで進む演出は、
どことなくミニマムである。
シーンの省略のセンスが抜群。
また、テロップと時間軸のいじり方もうまい。
配役も絶妙。
主演の莉子は良くも悪くもアイドル顔で、
ほとんど笑わないけど妙に可愛い。
出演作では『きさらぎ駅』を観たことがあった。
その時は脚フェチには嬉しいショートパンツ姿の性格の悪いギャルを演じていたのだが、
今回は全くタイプが違っていて驚いた。
意外と演技力があるのか。
そしてなんと言っても、
美味しいところをさらってしまうのが中島歩。
イケメンプレイボーイなのに、
どこか間抜けないつもながらの中島歩節。
ブレない男だ。
そのブレなさは、高倉健クラス。
キャラは全く違うけど。
他にちょい役だったけど、
お気に入りの坂ノ上茜ちゃんが出演していたのもプラス要素。
タイトルが「日本映画で地雷踏みそうなタイトル」系で心配だったのだが、
実に楽しい作品だった。
8点。