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ビデオ『きさらぎ駅』

2022年永江二朗監督作品。恒松祐里主演、本田望結、佐藤江梨子出演。

 

 

架空の駅「きさらぎ駅」を舞台とした都市伝説ホラー

民族学を専攻する大学生の春奈(恒松)は、

きさらぎ駅にまつわる都市伝説を経験したと言う女性の葉山(佐藤)に取材する。

葉山の話は、世にも恐ろしいものだった…

 

 

マイナーなホラー作品(出演者も微妙)ながら、

一風変わった作品と言うことで興味を持って鑑賞。

 

確かに、鉄道に関するホラー って何となく怖い

ミステリーだと謎解きになってしまうので、

それは置いといて。

 

葉山の体験談を、実に不思議な感覚の映像で再現する。

深夜の電車に乗っているうちにふとたどり着いた異世界。

きさらぎ駅に到着してから、

全て葉山の目線で描かれるのもユニークな演出である。

 

 

しかし、その後の展開や演出には落胆。

すでに手垢に塗れたような、

こけ脅し感満載のホラー演出の連続にうんざり

 

そんな恐怖の異世界から葉山は何とか帰還してきたのである。

 

その話を聞いた直後に、

春奈は葉山から聞いたのと同じダイヤでの電車の乗り継ぎに挑む。

春奈は、見事にきさらぎ駅にたどり着く

 

うーん、そこできさらぎ駅に行くか?

葉山の恐怖の体験談を信じるのならば、怖くていけないはずである。

信じていないのなら、そんな馬鹿げた行動はしない。

考えられるのは、きさらぎ駅に取り残された真面目な女子高生の明日香(本田)を連れ戻すためである。

 

明日香を連れ戻すモチーフが、

クライマックスの攻防に結びつくのではあるが…

春奈に、そこまで見も知らない明日香を連れ戻すモチベーションは考えられない。

 

春奈がきさらぎ駅に着いてからは、

リピート系ホラーの様相を見せていく。

ただ、同じ展開の繰り返しに少々飽きてきる。

 

 

結局、2度目のきさらぎ駅から帰還できたのは明日香ひとりであり、

春奈は取り残される。

(ネタバレっぽいが、あまり影響はないだろう)。

 

ただ、その結果自体が、

本当の真相に結びつく。

そこが見事なのか、ありがちなのか。

微妙なラストだと思った。

 

物語の設定も良いし、

1回目のきさらぎ駅での映像の斬新さも良かった。

しかし、散々見飽きた安易なホラー演出にうんざりした作品だった。