ビデオ『激動の昭和史 沖縄決戦』

1971年岡本喜八監督作品。小林桂樹、仲代達矢、丹波哲郎ほか豪華キャスト。

1967〜1972の6年間、毎年夏に公開していた東宝8.15シリーズの1作

と言うのは知らずに「何かエグそうなタイトルだな」と思って録画

 

結局は、東宝と言うメジャー映画会社が大予算をつぎ込んだ重厚な大作である。

しかも戦争映画で、まさか戦意高揚映画じゃないだろうな、と戦々恐々

しかし監督があの岡本喜八だし、それなりに面白い作品にしてる事だろうと思って鑑賞。

 

 

舞台は沖縄。

第二次世界大戦も日本にとって思わしくない戦況に突入。

米軍の次なる上陸地点を沖縄と確定して、

本部は沖縄に10万単位の軍隊を送るが、

戦法の変更に沖縄は翻弄される。

終戦までのほぼ1年間を描くのだが、

思っていたより早い時期から、

特攻隊の出陣や、地元民の集団自決があったのである。

 

 

思っても見なかった。

これは反戦映画だ

 

しかし、反戦映画でも好戦映画でも面白ければ良いのだが。

岡本監督らしい、キレの良いダイナミックな、時としてユーモラスなアクションが感じられない。

 

本部司令にめまぐるしく対応する沖縄の司令部が延々と描かれる。

戦闘シーンや庶民の暮らしぶりの描写は多少はあるが、

登場する軍人のテロップとともに、

その政治的攻防が展開する。

 

 

何だか、こんな映画を思い出してきた。

そうだ、『シン・ゴジラ』だ!

 

そして調べたのだが、

『シン・ゴジラ』の庵野監督は岡本監督の大ファンであり、

特にこの『激動の昭和史 沖縄決戦』に影響を受けていると言う。

それに関しては、このブログに詳しい。

https://type-r.hatenablog.com/entry/20151029

 

 

全く意外なところから結びついた両者。

個人的には好きになれない映画だったが、

予想外の発見が拾い物となった。