嬉しいときも 楽しいときも
辛いときも 苦しいときも
いついかなる時も
子供が遊ぶように生きた
生きつくした
彼の生きた道
平清盛の一生
眩いばかりの 美しさ
光さす
まことの武士の世へ
たとえ我が身が海へ沈もうとも
一年間お疲れ様でした!
純粋で荒っぽい青年期から
棟梁として苦しみながら登ってゆく壮年期
そして老獪な政治家としての老年期
力強くたくましく 引っ張ってくれました!
3部以降のOP好きです
棟梁になって以降 所作がお父さんに似てきましたね
セリフの間とか
3部は戦もなく 老獪な頭脳戦が多く
脚本的に微妙にわかりにくかったのですがー・・・
平家の赤と黒
色彩も効果的でしたね
最終的には 金の装束で昇りつめた清盛
死ぬシーンすら カリスマだった・・・
青年期になったのな3部からですが
引きこもりが長くて長くて
「大丈夫かこの子・・・・」と (政子と共に)心配になりました
政子と雨の中で抱き合うシーンは
なんだか昭和の青春ドラマみたいで つっこみ所満載でした
吹っ切れてからは たくましくなりましたね
ちなみに義朝・頼朝・義経は同じ紋の衣装だそうです
源氏を表す白
義朝・義経は 死を暗示させる青の衣装
頼朝は実際は 神経質で粘着体質
かなり慎重でクレバーな政治家です
源氏は 父と子 兄と弟 従兄弟や一族を弑して
鎌倉幕府を開いた一族
平家が欲しかった「武家政権」
源氏が得られなかった「一族の絆」
この歴史の皮肉が この時代の面白さでしょうか
そして源氏の世も 一族暗殺などで
たった3代で終わります
諸行無情は源氏のことでもあるんです
玉木義朝 かっこよかったー!
父と子 同じ武家の御曹司
つねに清盛と義朝は 対照となる存在でした
父に対しては 反発しながらも情を立ちきれず
妻に対しては 強気でいてもどこか甘えている
保元の後 父を斬れなかった情が さらに義朝を追い詰める・・
叔父を斬った清盛が 苦しみを自ら負って登ってゆくのに対して
父を斬れなかった義朝は 追い詰められ自滅してゆく・・・
白い軍曹の彼が
雪の中 乳兄弟と刺し違えるシーンが泣けました~
玉木さん イケメンだけど
虐げられるシーンが似合うわあ
「義経」で義経の子供時代を演じた神木くん
今度は青年の義経で登場!
義経は半ば伝説化したシーンも多く
たくさんの小説・ドラマで語られてきました
今回は清盛が主人公なので ダイジェストですが
牛若丸・奥州下向・兄との対面など
見所満載でした
弁慶は若い頃から登場していますね
彼は源氏を見守る存在
ラストの立ち往生
かっこよかったです
AAAのボーカルの西島くん
こんなに深い演技ができるとは 驚きました
(老けた演技が とてもよかった!)
清盛に比べて 若いメイクの頼盛でしたが
壇ノ浦のあと グっと老けました
(これは演出的な狙いだそうです)
破天荒な兄に対して 常に批判的な存在としての弟
正妻の子であるという血統
頼朝を生かした池禅尼の子であり、一族の中でも
微妙な立場の頼盛
一族と運命を共にするのではなく
離れて平家の血統を守る道を選んだ頼盛
これが彼なりの
「一蓮托生」の道だったんですね
演技に関しては 素敵すぎて申し分ございません盛国
最終回は セリフが一言しかありません
清盛の遺言に
「もったいのう御座います」と 本当に嬉しそうに笑うシーンのみ
清盛の死
壇ノ浦の一族の壊滅
幽閉先での餓死のシーンまで
彼は一言も話ませんでした
話さないからこそ 彼が清盛の傍で生きてきた重みが感じられて
餓死という壮絶な自害が 穏やかで崇高に見えました
そんな彼に頼朝も一目置いていたそうです
悲しいまでに 政治紛争に神経をすり減らした重盛
いつの時代も長男ってタイヘン・・・
(40代にしてはちょっとメイクが若かったけど)
彼の演技が迫真に迫っていて 心に迫るものがありましたが
脚本的に
「いつ法王様に海のような慈悲を?」と 突っ込んでしましましたけど・・
彼の演技がとてもよかったので
これからも すごくすごく期待します!
平安の魔王・後白河法皇
登場当初はまだ10代のみずら姿
これがまた妖艶だし!
松田さんのもつ毒気や妖艶さが
後白河にぴったりでしたね
また歌声が魅力的でした!
後白河法皇といえば
今様の歌集「梁塵秘抄」の編纂でも有名
”遊びをせんとや” など20巻ほどあったそうですが
長く失われていたとか
明治以降に再編纂され発行されたので
世に知られたのは割と近代になってからだそうです
(実は私 学生時代に書道で書いたことがあります
しかも入選した・・・ありがとう法皇様!)
なんだかセンが細くて見分けがつかなったのですが・・・
特に知盛はラストがあるだけに
こんな若者でどーなるのか・・・と思っていましたが!
杞憂でした!
知盛かっこいい!
壇ノ浦の知盛入水のシーンは 歌舞伎でも「碇知盛」とも言われる有名なシーン
「見るべきものをば見つ!」と碇を背負って海へ沈む知盛
体に巻きつけた平家の赤い布が
まるで不動明王の炎の様で 迫力満点でした
海の都のシーン
勢ぞろいした一門の皆の笑顔
まるでオフショットのように 屈託なくて
海に沈んだ彼らの悲しみが 一層増します
「海の底にも 都はありましょう・・・」
幼い安徳帝を抱いて 海に沈む時子
尼そぎの髪が儚く揺れて 涙もろとも消えてゆく
可愛らしいイメージの深田さんですが
この深い深い悲しみの表情
これが平家の栄枯盛衰の全てを語っていますね
何より印象的だったのは
平家の没落はもとより 源氏の滅亡も語られたこと
そして現世の最後のシーンは
海上で希望に満ちた雄叫びをあげる小兎丸
かつて清盛も 純粋に真っ直ぐに
希望にむかって雄叫びを上げていた・・・
彼の気付いた武士の世は
頼朝から 足利へ受け継がれ
戦国を経て 徳川へとつながってゆくのだ
遊びをせんとや うまれけむ
戯れせんとや うまれけむ
遊ぶ子供の声聞けば
我が身さえこそ 動がるれ