光源氏 17歳
人妻に恋をしかけたものの、その後はキッパリと断わられ
さらに恋慕の炎を燃やす。
ある日 空蝉とその継子の様子を こっそりのぞき見る。
空蝉は 容姿はそれほどではないけれど、
しっとりとした雰囲気が美しい。
そしてその夜 光源氏は強引に恋を迫るが・・・
空蝉 ?
光源氏より年上の人妻。
光源氏の甘い情熱に女心はゆれるが、
人妻で身分も高くなく、美しくない自分では 悲しい結果になるだけと
光源氏を拒み続けてる。
夜 強引に迫ってきた光源氏の気配を感じ 隣に継子が寝ているのも構わず
薄い着物を一枚残して 去った
光源氏
空蝉にさられ 悔しい光源氏。
隣に寝ていた娘を 代わりに抱いてしまう。
そして残された薄い衣を 空蝉の抜け殻のように思い つぶやく
「抜け殻ではなく 中身を愛していたのに・・・・」
この空蝉という女性 とても冷静で落ち着いていますね。
光源氏のような美しい貴公子に愛されて、 夢見心地になるけれど
いづれ飽きられて 悲しい思いをするだろう・・・と。
それならば いっそもう会ってはいけない
でも 光源氏からの情熱は やはり嬉しくて・・・・と 複雑な女心です。
しかも彼女の作る和歌は 昔のものの引用が多くて
なかなか本音が見えてこない・・・
この本音が見えないもどかしさこそ 追う光源氏の心理に繋がります。
まだ若い光源氏には 複雑な女心がわからず ただ悔しいばかり。
女は逃げ
男は追う
恋の熱情のままに 追って 追って
その先にはー・・
薄い衣を残して 消えた女よ
貴女の身代わりに空虚を抱く
この身の浅ましさを見よ!
挿絵:「写真集 窯変源氏物語」より抜粋
この記事は 源氏物語を私風に意訳したものです。
簡潔編集を心がけておりますので、どうか大きな気持ちで お読みいただければと思います。
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