前回のお話はこちら→danger⑦
【danger⑧】
kuribou&homieunhae
”ウニョクを妬かせて、その気にさせる”
その計画は少しばかりの危険を孕んだものだった。
自分とユノがベタベタとくっついていたら、チャンミンはきっと心穏やかではないだろう。
でも、今はウニョクがどんな行動をとるか見たい。
ユノの協力のもと、ドンへは意を決してその計画を実行に移した。
確かに後先考えない危険な賭けだったかもしれない。
でも、ウニョクが自分のことを嫌になるとか別れるとか、そういうことは絶対にないはずだ。
それだけは、自信をもって言える。
でも、まさか、
さすがにそれはドンへの想定外の出来事だった。
二人の唇が重なり合うのを見た瞬間の衝撃は言葉では言い表せないほどで。コンサートでステージの上でファンを沸かせる為にメンバーと絡むのとはわけが違う。
相手が、チャンミンだったからだ。
ユノの恋人で、目も鼻も唇も
全ての造形に於いて完璧な美しさを持つ彼だったから。
自分が言い出したこととは言え、ウニョクからきっと仕掛けたであろうその行動にドンヘが受けたショックは大きかった。親とはぐれた仔犬のように胸を締め付ける孤独感に黒い瞳を潤ませるしかなくて。
その後、ウニョクがドンヘの手を引き非常階段へと”連行”した。
そしてその場のやり取りで彼がちゃんとドンへを愛していることもわかったし、過激な形ではあったもののユノに対して嫉妬心を見せたことは、ドンへにとってこの計画を実行した意味があったというもの。
ただ、チャンミンにだけは、悪いことをしてしまったとドンヘは思う。
ユノも今まで見たことないような冷たく無表情な顔をしてチャンミンをトイレに連れ込んだからこれはマズイことになってしまった、と内心かなり戸惑っていた。
四人が共に飲みの席に戻ってから、”なんとなく”うまくいったことをお互い報告しあい、それを聞いたドンへもホッと胸を撫で下ろす。
「ユノ、ごめん。えっと・・・」
俺の計画のせいで、と口ごもりながら耳打ちすると、ユノも苦笑しながら いいよ、と答える。
「でも、もう俺たちを巻き込むのはやめてくれ。さすがにアレはちょっと・・・心臓が、もたない。」
もちろん、ウニョクとチャンミンのキスのことだ。
ユノが困ったように,でも優しげにそう言ったから,ドンへも素直に「うん,わかった」と言いながら,こくりとうなずいた。
ユノもきっと,チャンミンからいろいろ言われたにちがいない。
自分がウニョクから言われたように。
先程と同じくドンへの横にはユノ。
並びとしては,ウニョク→ドンへ→ユノ→チャンミンであることは,初めと同じだ。
あいかわらずドンへの右横では,ウニョクがドンへの方をぶすっとした顔で見ているし,チャンミンだって何か言いたげな目でユノの方をちらちらと覗き見ている。
ユノとこんなふうにちょっとでも親しげに話せば,気にしてくれるふたりがいるんだ。
それってものすごく素敵なことなんじゃないかな--柄にもなく,そんなことを思った。
「ドンへ,おまえやけにニヤニヤしてんな。何かいいことでもあったか」
テーブルの向かい側で,いまだビールを煽るように飲んでいるカンインが,ドンへを見て興味深そうに声を荒げる。
「なんでもないよ」
ふふっと笑いながら口元を緩めて答えるドンへに,リョウクが「あ,何かあったわけね」と,肩をすくめた。
まるで気持ちを見透かしたかのように。
それからふと視線をやると,状況もまともにつかめないまま,自分たちにおおいに振り回されたキュヒョンとシウォンが,不満そうな--それでいてひどく心配そうな--目でこちらを見ていることに気がついた。
やっぱり説明しなきゃいけないよな。
そう思って,助けを求めるようにユノの方を見たけど,彼は隣りに座っているチャンミンに,今まさに優しい笑みを浮かべているところだった。
世界には自分たちしか存在しない--なんて錯覚しちゃいそうなほどに,蕩けそうな笑顔で。
そんなユノをいつだって独り占めできるチャンミンが,ほんのちょっぴり,羨ましく感じた。
「おい」
「イッテ!ん?なにヒョク」
思わずユノとチャンミンのことをじっと見ていたら,ウニョクが容赦なくドンへの肩を叩いた。
"よそ見してんじゃねえ"--その目が言っている。
「でさ,おまえ結局,なんであんなにユノヒョンにべったりだったわけ」
"それは,ヒョクが俺のこと,もうずーっと抱いてくれなかったから・・・"そう言おうと思って,でもやめた。
こんなこと言ったらまたウニョクに笑われそうだし,それに何より,言う必要もないかな,と気づいたから。
チャンミンには--ユノから伝えてもらおう。
今ここでふたりの雰囲気をブチ壊しにするより,あとからユノに事情を説明させた方がよさそうだ。
だからドンへは,ウニョクの問いかけにいたずらっぽくウインクしながら顔を近づけた。
ウニョクは,この表情に弱い。
「ホテル帰ったらさ,朝まで起きとこうね」
そう言って,ウニョクの額をツンツンと突く。
その言葉の意味がわかったウニョクは,顔を真っ赤にして言葉を失っていた。
「チャンミンちょっと飲みすぎじゃない?」
「うるさいですよヒョン。それに僕は,飲んでもヒョンみたいに酔ったりはしませんから」
「酔いはしないけど,飲みすぎると寝ちゃうじゃんチャンミン」
「寝るくらいいいでしょう?別に・・・」
「いや,今夜は寝かせてやれないと思うからさ・・・」
「な・・・っっ!!!」
隣りの,ユノとチャンミンの会話が聞こえてくる。
言葉だけ聞くとチャンミンのそっけない受け答えが気になるけど,その顔を見ればわかる。
チャンミンの顔は真っ赤な上に,なんならユノ以上に緩みっぱなしだ。
このふたりも,今夜は一晩中起きておくことになりそうだな。
顔を真っ赤にして照れまくるチャンミンとウニョク。
ふたりを見ながら,呆れたように顔をしかめているのはキュヒョンとシウォン。
でもその表情の裏に,"しょうがないなあ,まったく・・・"という温かい気持ちが見え隠れしていて,やっぱりふたりはいい奴だと思った。
説明するべきだと思っていたけど,でもやめた。
キュヒョンとシウォンには,聞かれたときにだけ答えよう。
余計に混乱させちゃうかもしれないし。
ふたりとも,巻き込んじゃってごめん--ドンへは手を合わせてひそかに謝った。
男前すぎるユノが全支払いをし,みんなで店を出た。
酔っ払ったカンインはリョウクに身体を支えられながら,あっちにフラフラこっちにフラフラ。
ご機嫌に,デカい声で鼻歌まで歌っている(そもそも声がデカいのに"鼻歌"と言っていいのだろうか)。
「じゃあ,俺たちはここで。みんなお疲れ様でした」
ユノがそう言って,近くに停まっていたタクシーを捕まえると,チャンミンを先に乗せる。
それから,何か言いたげな目でドンへの方をちょっとだけ見たが,すぐに小さく微笑んだ。
そのままタクシーに乗り込もうとするユノの背中に,思わず声をかける。
「・・・ユノヒョン」
その声で,ユノが振り返った。
チャンミンによろしく,とか,ちゃんと説明してあげてね,とか,言わなきゃいけないことはたくさんあるはずなんだけど,いざとなると言葉が出てこない。
「・・・ありがと」
結局それだけ伝えると,ドンへはまるで照れ隠しみたいに,ウニョクの腕を乱暴に引っつかんで,メンバーのために迎えに来てくれていたバンに,勢いよく乗り込んだ。
そんなドンへに,ユノが天使みたいな笑みで「おやすみ」--そう言って,チャンミンと夜の街へと消えて行った。
その幸せそうな後ろ姿と,隣りに座っている大好きな恋人とを交互に見て,ドンへは言葉にできない感情が湧き上がり,ただただウニョクに抱きついた。
ありがとうユノヒョン。
ごめんねチャンミン。
大好きだよ,ヒョク--。
to be continued...
あんにょんです,ホミウネです^^
いつも訪問してくださる方,本当にありがとうございます^^
さて,今回が,dangerのコラボラストでした!
前半をくりぼうさん,後半をホミウネが担当しました。
くりぼうさん,ありがとうございました(///∇//)
憧れのくりぼうさんとリレーできる喜び...もう,ほんっとに嬉しかったです!!!
また,よろしくおねがいします(笑)
そして次ですが,ホミンをくりぼうさん,ウネをホミウネで,アメ限のお話になります。
danger⑨は,それぞれのカップルで,"大人の回"になるかと(〃∇〃)
二組のバカップルが,どうなるのか--ぜひ,両カップルのイチャイチャを見守ってあげてください(笑)
それでは...あんにょんです(*^▽^*)
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