中に入るとUFOキャッチャーが所狭しと並んでいた。
ボーリング場は二階にあるらしい。
3人でエレベーターに乗り、受付へと進んだ。



蓮が受付で名前の記入などをしている。


私たちは2人ソファに腰掛け蓮の終わりを待った。



愛華「なんで、ボーリングなんかするんだろう。私絶対2回目なんかお店に行かないのに。」



やっぱり。私と同様愛華も蓮の行動に疑問を持っていたらしい。



昨夜ホストクラブが初めてだった私達には他のホストがどのような行動をしているのか比較しようがなかった。



私「私も思ってた。なんかホストってみんなこんな感じなのかな。だって絶対向こうは得しないじゃん?」

     


蓮「名前そのままにしといたわ。靴のサイズは?」
と記入用紙を持ってきながら近づいてきた。



それぞれの靴をもち、ボーリング場へと向かった。



順番は蓮、私、愛華。
とりあえず3ゲームにしといた。


愛華「神崎って何?」
と頭上スクリーンに記されている名前を見て言った。


蓮「あー俺の名前。」

私「え?本名?」

蓮「そう。神崎っていうの苗字。」

 

愛華「名前は?」


蓮「洋人(ひろと)。」


ホストが本名を言っていいものなのだろうか?そんなに親しくもないのに本名をあっさり言ってしまう洋人がよくわからなかった。

 

蓮「ッシャー。ストライク。」


私、愛華「え、うま。」



私「ボーリング私いつもガーターばっかだから、絶対今日もガーターだわー。」



別にガーターでもいいやと思い、ストライクを頭でシュミレーション。


(愛華「いやいや、わたしなんか去年のクリスマス以来ボーリングやってないから笑」


蓮「なんでクリスマス???笑」


愛華「友達カップルのデート終わりに収集かかって10人くらいでオールよ?悲しすぎない?」


蓮「なにその過ごし方笑オールとかキッツ。」)

 

私「え、やったー!!ストライク!!」

自分でも驚いた。
いつも調子の悪いボーリングが今日はとっても調子がいい。



愛華「はー??裏切りじゃん。なにがいつもガーターなの??」

蓮「え、ヤバイわー。スコア越されたら俺泣いちゃう。」


私「今日はついてる日♪」



愛華の番になった。
私と愛華は仲良いが一度もボーリングを一緒にしたことがない。
だから、うまいかどうかもわからない。




愛華「え、ヤバイヤバイ。まっすぐ行ってーー」


蓮「ッははあははーーー。ガーターじゃん。」



私のガーター運が全て愛華に行ったのだろうか。
愛華はガーターを5連続していた。



愛華「ちょっと待って。私やばくない?去年ストライクバンバン出てのに!嘘じゃないから。」



逆に私はストライクを出し続け1ゲーム目は私が一位になった。


1ゲーム目はみんなわりと真剣にしていたが、3ゲームになるにつれてオールから疲れが出てきたのかみんなただボールを投げると言った感じになった。


3ゲーム目も終わり、受付へと向かった。


料金は、 私と愛華は千円ずつ払った。



正直蓮が全部払うと言ったらどうしようかと思ったが何も言ってこなくてよかったと思った。



外に出ると先ほどよりも太陽が昇り街全体は明るさを取り戻していた。