主治医の電話から4日後に、
三者面談が設けられた。
主治医の話では、
困った君は、今すぐ退院したいと
いう考えが8割だということ
となると、
ほぼほぼ退院となりそう
三者面談では、
主治医から
これまでの入院生活の経過について
説明があり、
そこからは、
困った君に話を振り、
入院して感じたこと、
退院時期の希望、
退院後の生活について、
困った君の思いを
話し始めた。
是が非でも
退院したい
と思っている困った君。
必死に理由を説明
強迫症状については、
入院前は家族に頼って、
巻き込んでいたのが、
入院中、お風呂、歯磨き、洗濯が
1人で出来るようになった。
時間が掛かる時もあるけど、
最初から最後まで、
自分で完結できている。
コミュニケーションの課題は
まだあるけど、
入院中に学んだことを
少しずつ実践していきたい。
入院生活が3ヶ月経ち、
自分にとっては十分だと感じている。
退院後も自宅で
入院中にできたことを
続けていきたい。
などなど、
優等生のような
模範回答を述べる困った君
明らかに普段と違うし
実際のところ、
退院したい理由は２つ
その①
新病棟が完成し、近々、思春期児童病棟が
引っ越しする。新病棟では新しいルールが
設けられるし、看護師さんの変更が
あるかもしれないから不安。
引っ越し前に退院してしまいたい。
その②
同じ症状の仲良くなった児童が
退院してしまい、寂しいし、
羨ましい。
また他の児童とはあまり気が合わない。
もちろん、困った君は3ヶ月入院を
予定していたのが、4ヶ月半となり、
気持ちがついていかない事も大きい要素
だとは思う。
退院したい気持ちはよく分かったから、
反対するつもりはない。
主治医もよく頑張ったと
認めてくれている。
あとは
退院日を決定するだけ
なのに、
そこから修羅場に突入
困った君は1日2日も待つのが嫌
私たち夫婦は仕事が急に休めないから、
休日まで待って欲しい。
4日後退院と言っても
納得しない困った君
看護師も介入するが、延々と続き、
面談時間は2時間近くなってきた。
主治医にも申し訳ないので、
退院日は、後日親子で決定し、
病院へ知らせることにした。
中途半端な感じで
お開きとなり、
そのまま外泊準備を
案の定、
車に乗った途端、
困った君の態度が豹変
こんなに頑張ったのに、
今日の面談が無駄になった。
おまえらが
俺の予定をダメにしたんだ。
何も決まらないまま終わり、
納得できない
言動が一気に変わり、
暴言が続く
外面が良すぎるのも考えもの
車中ではヒートアップするだけ。
困った私たちは、
再び、病院へ引き返した。