今日はここに行ってきました。






日本緘黙研究会の『緘黙研修講座』です。


場面緘黙 (ばめんかんもく) について、医学と教育の両面から、正しい知識と援助技術を学ぶための研修講座




ということで、緘黙経験者のわたしとしては
興味津々な講座。




現在、場面緘黙って現場では
どういった支援や研究が行われているの?


とかね。



はじめの登壇者は
山口県の小児科医の金原洋治先生。



講演の内容は

①場面緘黙の基礎知識
②場面緘黙の臨床像と併存障害・二次障害
③場面緘黙の経過と予後
④場面緘黙の治療と支援




発症率は0.2〜0.8%で女性がやや多め。
80%が幼児期に発現。
遺伝的要因は大きい(不安気質やシャイネスが家族にいる)
環境的要因は少なく直接的な要因とも言えない
多様な要因が絡み合って発症すると考えられる。



個人的に興味をひいたのは

チューリップ『場面緘黙とHSC』の関連。

HSC(HSP)については関連書籍があります⬇︎

先生によるとHSCの内
数%が場面緘黙であるという。
(ということは場面緘黙でもHSCではない子もいるのかな?)


チューリップ『症状の多様性』

程度や内容は様々であり、人それぞれであること。



つまり



『話せないことだけが問題ではない』のだ。
(ということは話せるようになったからと言って、楽になった!というわけでもないのかな?)




チューリップ『場面緘黙と不安症』

場面緘黙者にはほぼ
回避性障害や社会恐怖がみられること。
不安障害の併存は74%を超える。



それにより、場面緘黙が改善した後も不安障害により、生きづらさを抱える人がいること。
(まぁ、そーだよね。わたしもそうだった)


それ以上の予後については研究が追いついてない模様。



チューリップ『認知行動療法の効果について』
チューリップ『場面緘黙の治療的アプローチ』

具体的なアプローチについては
⬇︎

でもふれています。


他にも

・カウンセリング
・遊戯療法
・言語面からのアプローチ
・身体面からのアプローチ
・行動療法的アプローチ


が取り入れられているようです。


いずれにしても


周囲の大人の場面緘黙の理解と適切な対応が大切である。


と仰っていました。





じゃあどう対応したり、配慮したらいいの?
については




小児科の先生なので、こどもについてのお話が中心でしたが、やはり



・幼児期からの受診は予後がいい例が多い
・しかしながら早期介入であっても、治りにくい例もある
・その違いはなにか?不明な点はまだまだ多い



それ故に個々にあった支援やアプローチが必要なんでしょうね。
(画一的なアプローチで改善するわけではないので、なかなか難しい面もありそう)



あと、本人の『変わりたい!』という気持ちや、その時のタイミングも関与してくるので、周囲は焦らず焦らず信頼して待つということが大事。



他には


支援学校の竹中正彦先生の事例の紹介も。



こちらの中では場面緘黙の出現率については
国内の論文では
0.03〜0.47%
小学校においては
0.15〜0.29%



いずれにしても低いことが伺えます。




個人的には
司会をされていた奥田健次氏がとても印象的でした。
型にはまらず物事の真理を見抜くような方で
(わたしの勝手な所感ですが)


「いい人だ」


と司会を聴いていて感じました。

(いい人とは善人である、という意味だけではなく、個人的に安心できる人等を表す個人的な表現です)




気になってつい、奥田先生の著書を買って
サインしてもらい、握手までしてもらいました照れ
(緘黙関連の本そっちのけかい!👋)


握手した時、
なんというか


ズドーーン❗️









ときました。
体感的に。




あと最後に長野大学の高木潤野准教授より
場面緘黙実態調査への協力のお願いがありました。



詳しくは



今回は初めて『緘黙の研修講座』に参加しましたが、

実際に緘黙当事者の治療に当たったり、

支援したりしている方を目のあたりに

することができて、こんなにも色んな方が

真摯に治療や支援に携わっているのだと思うと、

希望の光が差し込んだような気持ちになりました。



実際にお会いするとその人となりというか、
在り方もわかりますしね。




ガーベラまだまだ現場でも分からないことが多いこと。

ガーベラ個々に合わせた支援とタイミングがあること。

ガーベラこれから研究が進んでいくこと。

ガーベラその中でも今できる最適なことを行動し、こどもに寄り添い、信じて待つこと。



など、すごく為になる濃い3時間。


先生方は交通費なども自己負担で来られたり
お忙しい合間にお越し下さって頭が下がります。
(参加費安かったもんね…)



希望を持って人事を尽くす。


あたたかい希望を灯してもらいました。




お読みくださいまして
ありがとうございますグリーンハーツ