11月の最終土曜日、
基本教育の修了式と受戒式がありました。
수계식(受戒式)とは、
カトリックで言うならば洗礼式にあたり、
曹渓宗で定められた基本教育を修了した者が、
산도품계(信徒品階)を受けて、법명(法名)をもらい、
仏教信者の義務・道理である삼귀의(三帰依)と
一般信徒が守るべき오계(五戒)を守ることを誓う
儀式です。
修了式と受戒式は、曹渓寺の대응전(大雄殿)にて、
厳かに行われました。
私は基本教育 113期生です
身に着けたオレンジ色のエプロンのような物は、
수계복(受戒服)です。
なるべく上は白を着てくると、
수계복が映えるとのことで、白を着ていきました。
①입재식(入斎式)
인례스님(引禮僧侶)の指揮に従って
삼귀의(三帰依)と반야심경(般若心経)を唱える。
②인례스님(引禮僧侶)の先導で、
거향찬(挙香賛)・・・半拝
청성(請聖)・・・三宝を請う
청사(請師)・・・戒師を請う
③계사스님(戒師僧侶)を中央に迎えて、
개도(開導)・・・戒師僧侶のお言葉を聞いて、
참회(懺悔)・・・十悪の懺悔
④연비의식(燃臂儀式)
受戒式のハイライトとなる儀式。
오계(五戒)を守るという確固たる決意と同時に、
知らず知らず作ってしまった업(業)を悔やみ、
以後、業を作る言動はしないと意志表示の儀式。
その証として、증명법사 스님(證明法師 僧侶)が
腕に香を焚いてくれます。
男性は左腕、女性は右腕です。
お線香で軽くチッと皮膚を焼きます。
その瞬間、今までの業が消滅し、心身が浄化
されるという意味を持つ儀式です。
全員の연비が終わるまで、皆で膝立ち合掌の
まま懺悔真言を繰り返し唱え続けます。
(清浄された心身で、次の三宝に帰依を誓う)
⑤ 연비の後は、受戒式終盤
계사스님(戒師僧侶)の先導にて
삼귀의계(三帰依戒)・・・三宝に帰依する誓い
선계(宣戒)・・・계사스님の『오계を守るか?』の
問いに『守ります』と宣言する。
계첩수여(戒牒授与)・・・受戒証を授与
수계발원(授戒発願)・・・受戒者の目標の誓い
式典内では、代表者2名にだけ授与。
⑥続けて、수료식(修了式)に移行。
午前班、午後班、土曜班の班長が代表として、
행도품계증(行道品階証)を受ける。
信徒にも段階があり、행도품계は初段階の位です。
これが修了証となります。
행도품계증(行道品階証)を代表者の班長さん達
⑦상장 수여(賞状 授与)
상(賞)には、정진상(精進賞)と가족상(家族賞)が
あります。
私は精進賞に選ばれました。
これは般若心経を暗唱できる人に授与されます。
家族賞は家族で受講し、家族全員が欠席さずに
授業を受けた場合に授与されます。
精進賞の受賞者
写真では伝わりきらないと思いますが、
本当に厳かな授戒式で、気持ちがキリリと引き締ま
りました。
曹渓寺で仏教の基本教育を受けたことは、
私にとって、とても有意義な時間であり、
良い経験になりました。
特に연비의식 は神聖そのもので、
チッと皮膚を焼かれ、熱さを感じたその瞬間から、
教えを受けた人間としての責任というか、
決意というか、上手く表現ができませんが、
そういったものが刻まれた感覚になりました。
연비 の痕
そして、こちらが受戒証と行道品階証(修了証)です。
법명(法名)は、스님が顔写真と生年月日を見ながら祈祷してイメージが湧く名前を一人一人に名付けて
くださいます。
私が頂いた법명は、『如如印(여여인)』です。
漢字も音も、とても気に入っています。
名付けの意味も、私が常に心がけるべきことが、
そのまま名前になっています。
後日、法堂の先生にご報告したところ、
「良い名前をもらいましたね」と仰ってくださいました。
名前に恥じないよう、精進します